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シークレット/日向の秘密1-5
「お尻、見えたかも?」
ちょうど、バスルームから出てきた徹に日向が言った。
「かもね」
そう言いながら、徹は日向のトレーナーをまくる。
「だめ、危ない」
日向は、受け取ったピザを上にあげてテーブルまで運んだ。
「ねぇ、ポットにお湯入ってる?」
日向は、お皿を洗いながら、徹に言った。
「さぁ」
「うわぁっ」
徹は、すぐ後ろにいた。
振り返った日向を、また、シンクの方に向かせて、徹は、日向のお尻をなで始めた。ゆっくり、外から内へ。日向は、何事もないかのようにお皿を洗い続ける。徹の指が、日向の中に入ってきた。
中指が、すーっと奥まで入って、お尻のほうに少し曲げられた指がゆっくりと、内側を掻くように下がっていく。
肉壺の先端で、口を広げるように、左右に動くと今度は、人差し指と中指の二本が入ってくる。
指は、奥で左右に広げられ、幅広く揺れながらまた、出て行く。
「あぅぅぅ・・・」
お皿を洗い終えた日向たは、シンクのヘリに両手をついて、背中をそらし、お尻を突き出した。
徹は、半身になって、日向の横に立って膝を落とし、今度は、手のひらを下に向けた。
徹の指が、今度は、お尻側とは逆の前のほうを掻くように動く。
日向は、普通でもたくさん濡らすほうだが、こうされると、おびただしく濡れる。
もう、徹の手にしぶきがかかり始めた。
徹の指が、激しく動いて、日向への刺激を強める。
「ああ・・ああ・・・ああ・・・・でちゃう・・でちゃう・・・」
おしっこではないと言われているのだが、日向には、どうもそれとおしっことの区別が出来ない。
日向には、あきらかに放尿と似たような感覚があり、恥かしくてしょうがない。
徹に、おしこじゃない。におってみろと言われて、におったこともある。確かにおしっこのようなにおいはしなかった。しかし、それでも、溢れ出すときは、恥かしかった。
ぴちゃぴちゃという音がぶしゃぶしゃという音に変わって、あたり全体にそれは飛び散った。
「あああーー」
日向は、思わず、座り込んでしまった。
座り込んだ日向を自分の方にむかせ、徹は、日向の口に十分に張り切った肉棒を差し入れた。
日向を、流しにぴったりと背をつけ、自分の頭を挟むようにまっすぐ両手を上にあげた。
徹は、日向の細い両腕を親指と人差し指で握り、残った3本の指でシンクのヘリをつかんだ。
日向は、シンク台に貼り付けになった格好で、少し上を向いて、徹のものを口に受け入れる。
徹は、斜め下に突くため、上体が前のめりになって、顔は、シンクの上にある。日向の顔は見えない。
「ぐうぇ」
日向はむせたが、すぐにまた咥えなおす。
だが、徹は、すっと引き、咽まで突こうとはしない。日向は、口の中で丹念に徹のものを舐めた。
無理をしない徹を愛おしむように・・・。
「立って」
徹は、日向を立たせると、すっと持ち上げ、シンクに日向のお尻を乗せた。日向は、しっかりと両手で徹の首を抱える。徹が日向に入ってきた。
徹は、日向のお尻を抱えると、そのまま、抱え上げ、挿入したまま、日向をベッドまで運んだ。
徹が歩くたびに、予測できない場所にそれが当たった。
深くはないが、悪い感覚ではない。
徹は、日向をベッドに仰向けに下ろすと、すぐに両足を肩に乗せて、日向のお尻を上に向け、突いた。
そのまま、ゆっくりゆっくり、前へ前へと上体を進める。日向のからだは、どんどん丸まり、上下する徹のものを見ることができた。
深く、奥の奥まで入ってきて当たる。
(もっと・・強く・・・もっと・・・もっと・・・犯して・・・)
「ああ・・ああああ・・あああぅぅう・・ああ」
(来る・・・来るわ・・・・)
「ああ・・ああああ・・あああ・・いい・・・」
日向の体が、がくっがくっと揺れると、徹は、下がり、日向の体を伸ばすと、今度は日向の両足を脇に抱え、また、激しく突いた。
(ああ・・・また・・・)
「ああ・・ああ・・・」
2度目が来た。さらにその向こうにもっと大きなものが控えている。
(来そう・・・来そう・・・・)
「出すよ」
徹が言った。
「出して・・・いって・・・いって・・トオル・・トオル・・・あああ・・あああああ・・・・」
日向は、背中をそらして固まった。
一瞬、日向に両足で挟まれて動けなくなった徹だが、すぐに日向を離れ、日向の顔に出した。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・」
呼吸を止めていた日向が、ようやく、急いで呼吸を再開した。
その口に再び徹のものが、入れられた。
シークレット/日向の秘密1-6
徹が帰った後、日向は、裸に大きなトレーナーをかぶっただけで、パソコンに向った。
(今日は、記事アップしないとね。・・・・ネタは・・・ピザ屋かな)
今日は、ピザの配達を注文しました。
それで、注文して5分くらいしてからお風呂に入るんです。
いつもだいたい15分くらいで来るから、シャワー浴びて出た頃に ピンポン それが狙いです。
もちろん、裸で出たりしません。大きめのゆったりしたトレーナー、真っ直ぐ立てば、太ももの付け根ぐらいまでは隠れます。それで、受け取る予定。
でも、今日は、予想以上に早く来て、ホントに大慌てでした。急いで、身体を拭いて・・・。
一瞬、タオルを巻いただけで出ようかとも思ったんですけど、さすがに近所ですし、それもまずいと思って、大慌てでトレーナーを頭からかぶりました。
まだ、拭けてない所もあって、濡れてるところが冷たくて気持ち悪くて・・・。
ドアを開けると、配達の若い男の子が入ってきて、お店の名前と注文の品を伝票を見ながら言うんだけど、途中で、私の格好に気がついて、視線がこっちに・・・。
彼の緊張が、うつっちゃって、わたしもどきどきし始めて・・・。
で、代金を払おうとして、500円玉を落としてしまったんです。
これは、予定にはなかったことで、わたし、それを拾おうとしてしゃがんだんですけど、転がっちゃって配達のお兄ちゃんの足元に・・・・。気がついたら、わたし膝をついて、四つんばいになって、手を伸ばしてました。お尻が出ちゃってたと思います。
まぁ、後ろから見られたわけじゃないんで、それほどでもなかったと思うんですが、たぶん、腰から下は丸出しだったんじゃないかと思います。
コインを拾って、立ち上がったら、配達のお兄ちゃんは目をそらして・・・、それでも、しっかりと渡したお金をちゃんと確認して帰りました。
帰ってから、きっと、彼は仲間に報告してると思います。今度、もう一度注文してみようと思います。彼が来るのか、他の人が来るのかそれはわかりません。ただ、今度は、普通に受け取るつもりです。今日のことは、偶然に起きた事故ということにしないといけません。そうしないと・・・やっぱり、近所ですから・・・
これだけ、タイプすると、日向は、この記事をアップしてから、昨日の分のコメントにレスを入れ、しばらく、ブログ仲間の記事を回って、コメントをいれて戻ってみると、今日の記事に早速コメントが入っていた。
「ご近所の露出は危険ですよ~。噂にならないとも限りませんからね。彼氏とそのまま裸でピザ食べたんですか?うらやましいですね」
また、knownからだった。
日向は、ブログでは徹のことには触れていない。今日も、彼と過ごしたとは書いてない。
(また・・・known・・・・誰?見られてるの?わたし・・・・)
日向は、急に恐ろしくなって、玄関、窓の鍵を確認して、わずかな隙間も出来ないようにカーテンを閉めた。
(ただの推測っていうこともあるわ。わたしに彼がいると推測してかまをかけただけ、そう、きっとそうだわ・・・・なんだ、そうかぁ・・・どうかしてるわ。よくあるわ。そういうこと。わたしだってそういうコメント入れてるし・・・・)
確かに、そういうコメントは多い。どうっていうことはない、そう思って日向は、レスを入れた。
「見せたわけじゃないんです。今日のは、ほんとに偶然の事故だったんですから・・・。彼とですかぁ?残念ながら彼氏はいないんですよ。一人寂しく食べてました(涙)」
「ふーっ」
日向は、一息、大きな溜息をついて、自分に言い聞かせた。
(そうよ。なんでもない。考えすぎよ。寝よっと)
日向たは、パソコンの電源を落とそうとして、最後にもう一回、メールチェックをした。それは、電源を落とすときの彼女の習慣でもあった。
「新着メールがあります」の表示が目に入った。
このアドレスは、ブログで使っているものだが、ブログにはコメント欄があるので、めったにメールは来ない。日向は少しいやな予感がした。
開けてみた。
「見てますよ。いつも、楽しく見てます。ブログもあなたも・・・・」
発信者は、known。アドレスは、携帯のようだった。
日向は、鳥肌が立つのがわかった。
(どうしよう・・・・どうしよう・・・・だれ?だれなの?)
寝られそうになかった。
シークレット/日向の秘密2-1
1.夜の公園
あれ以来、“known”からは、メールもコメントもなかった。
日向の不安は、日とともに薄れ、もう覗き窓から外を見てからドアを開けることも、後ろを気にしながら歩くこともなくなった。
(わたしを見ていると言ってきただけよ。そういうふりをしただけ・・・・見てるわけないない)
1週間。特別なことはなにも起こらなかった。恥かしい思いをしたいという気持ちが、またこみ上げてきていた。
日向は、夜の9時を回って、駐車場から車を出した。
車で30分くらいはなれた場所にある公園。日向は、ここでときどきジョギングをする。
もちろん、健康のためでもダイエットのためでもない。
この公園は、南側は大きな通りに面しており、人も車もかなり行き来するが、反対側は、ほとんど人も車も通らない。そこに路上駐車して、この公園をぐるっとジョギングをしている人がけっこういる。
ただ、それも夕方の時間までで、さすがに夜の10時を過ぎると、走っている人は少ない。
スウェットの下にパーカーだけ、もちろん、下着はつけていない。
日向お気に入りのパーカーは、丈が長く、お尻まで十分隠れるのだが、夜に、素足を晒して走るのは危険だと自分でもそう思って、スウェットをはいて出てきた。
(人が・・・いなくてもつまらないけど・・・・)
日向は、公園内の外周遊歩道を、軽く走り始めた。
走るのが好きではないし、体力もあるほうではないが、ときどき、こうやって外で露出を楽しんでいるうちに、けっこう走れるようになっていた。
1周すれば、500mくらいにはなる、公園の外周遊歩道を、とりあえず、一周、あたりを見ながら、日向は走った。
(やだ、走ってる人がいる)
少ないとはいえ、この時間は、40代後半から50代の男性とたまに出くわす。走っている人もあれば、一生懸命歩いている人もいる。仕事で遅いのか、家に居づらいのか、明るいうちは恥かしいのか、それはわからないが、こんな時間に出会うのは、きまって、おじさんだ。
すれ違った。
こういう人達に共通しているのは、顔を合わさないということだ。なぜか、この時間帯のおじさんたちは、視線を合わそうとはしない。もちろん、あいさつをかわすこともない。彼らは、黙々と走っている、あるいは、歩いている。日向には、それがありがたかった。
親しくなるなんてもっての他だった。そんなことをしたら、二度と来られない。
日向は、半分くらい回ったところで、少し、ペースを落として、ほとんどウォーキングペースになった。
耳を澄ませて、後ろから来る足音を聞く。さらにペースを落とす。
(誰も来ていない。どうやら、さっきのおじさんだけだ・・・)
もう少し行けば、ベンチがある。
(誰か・・・・いるかな?)
酔っ払って座っている人。あるいは、たまに若いアベック、もっともっと若いアベックがいたりするのだが、今日は誰もいなかった。
一周してきた日向は、ちょっと大胆になっていた。
(・・・・誰もいない・・・反対に回れば、さっきのおじさんにも会わない・・・・うん)
日向は、植え込みの影で、スウェットを脱いで、そこに置いた。お尻に直接風が当たる。こころもち、パーカーの裾を下に引っ張り、フードをかぶって、来た道を反対方向に向って走り出した。
「ふーっふーっ・・・」
思ったとおり、誰にも会わない。ただ、日向は、すぐに息苦しくなった。走るたびに、お尻の肉が揺れてパーカーの裾は、すぐに持ち上がった。
(お尻が出てる・・・・)
そう思った瞬間に、日向はいっきに息苦しくなったのだ。
すでに1周走って、乳首もパーカーでこすれて、微妙な痛みを伴っていた。
とうとう、日向は、走るのをやめて歩き出した。
ザッザッと後ろから足音が近づいてくる。
(さっきのおじさんだわ)
日向は、とっさにパーカーの裾を引っ張った。
夜でも、公園内は、結構明るく、日向の白い足は目立った。
どんどん、足音が大きくなってきた。
「はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・」
息づかいまで聞こえたが・・・・・遠ざかっていく
(えっ・・・)
日向は、振り返った。
誰もいなかった。
どうやら、日向に追いつく直前で男は道を変えたようだった。確かに公園の外に出るわき道が、そこにはあった。
(やだ・・わたし、ひとりで勝手に緊張して・・・・)
少し、呼吸が楽になったので、日向はまた走り始めた。お尻の揺れが気持ちよかった。
もう、息切れすることはなかったが、太ももの辺りに垂れてくる雫が夜の空気に冷やされて、冷たかった。
ようやく、さっきスウェットを脱いだところまで帰ってきた日向は、植え込みの中に入って、スニーカーを脱いで、スウェットに足を通しながら、あたりに気を配った。
(誰も・・・・いない・・・)
条件反射というべきか、初めてここを走った日、日向は、この場所でおしっこをした。それ以来、ここを通るとおしっこがしたくなる。スウェットを穿こうと腰をかがめ、お尻が大きく露出したせいか、尿意は急速に高まった。
日向は、もう一度、辺りを見回した・・・誰もいない。
(だいじょうぶ、しちゃお)
日向は、穿いたばかりのスウェットをおろし、茂みの陰でしゃがんだ。
(うーふっ・・・)
日向が感じたのは、尿意から解放された安堵感だけではない。もっと、別のものがお腹の下の方でうずいた。
(・・・・・いい・・・・・)
日向は、久しぶりの昂ぶりに我を忘れた。
(これ・・・・いい・・・・)
背後の茂みで音がしたことに気づかなかった。
シークレット/日向の秘密2-2
しゃがんだ日向の背中でガサッという音がした。
日向は振り向こうとしたが、できる状態ではない。
しかし、仮に、振り向いたからといって何が出来たわけでもない。
「ギュゥェーッ」
日向は、叫ぼうとしたのだが、タオルのようなものを顔に押し当てられて、声にならなかった。
一人ではなかった。日向は、顔にタオルのようなものを押し付けられたまま、しゃがんだ足の膝の裏に手を差し込まれ、後ろから誰かに持ち上げられた。
足は大きく広げられた。悲しいことにまだ、放尿は続いている。
日向は、恐怖に怯え、混乱した。
「声を出すな」
男の低い声が耳元でした。
「わかったな?」
男は、さらに念を押した。日向は、恐怖に震えながら、小刻みに何度も首を縦に振った。
「いいぞ」
日向の後ろで、日向を抱え上げている男がそう言うと、日向の顔を押さえていたタオルが取られた。
カシャ
シャッター音と共にフラッシュの光が日向の目に飛び込んできた。
日向が思わず顔をそむけると、横から、男の手が伸び、日向の顎をつかんで顔を上げ、前に向かせた。
カシャ カシャ カシャ
連続して何度かシャッターが切られ、そのたびに、フラッシュが光った。日向はずっと目を閉じていた。
「終わったようだな」
撮影が終わったのか、日向の放尿が終わったのか、とにかく背後の男はそう言うと、日向を地面に戻した。日向は、まだ、何も見えない。手探りでスウェットを持ち上げ、よろめきながら、植え込みにもたれるようにして、うずくまった。
足音が、遠ざかっていく。
男たちはいなくなった。
日向は、立ち上がって、回りを見た。ようやく、目が見えるようになっていた。誰もいない。
日向は、慌てて車に戻った。
車を走らせても、まだ、心臓の鼓動は早いまま、おさまらない。
(なんで・・・・なんで写真?・・・写真だけ?・・・・)
日向は、犯されると思った。男は一人ではなかったし、植え込みの中は外からは見えない。レイプされても、大声を出されなければ、ほとんど誰にも気づかれないはずだ。
でも、男達は、何もしなかった。写真を撮られはしたが、それだけだった。
男達のこの奇妙な行為に、日向は不安で胸がつぶれそうだった。
シークレット/日向の秘密2-3
次の日、不安は、すぐに現実のものとなった。メールが来ていた。
「明日、夜の10時に、昨日と同じ場所に来てください。昨日、あなたがおしっこをした場所に、バックを置いておきます。それを持って帰ってください」
メールには、画像が添付されていた。もちろん、それがなんなのか日向には想像がついた。見たくはないが、もしかしたら、画像が不鮮明かもしれないという期待もあって、開いてみた。
期待は、あっさり打ち砕かれた。目を閉じ、髪を振り乱してはいるが、自分の写真だ。足を大きく広げられ、おしっこをしている。顔もしっかり写っていた。
次の日、日向は、おとといと同じ場所に車を止めていた。9時49分。指定された時間よりも早くついてしまったが、時間になるまで車の中で待っていた。
早く行って、男達に出会ってしまったら・・・それが怖くて車から出られなかった。
(バッグがあるって・・・・それを拾うだけ・・・・でも、ウソかもしれない)
胸が締め付けられるように苦しかった。日向は、コンビニで買ったカフェオレを口にした。
車のパネルの時計は、9時57分
(ああ、どうしよう・・・でも、行かないと・・・)
(行かないと・・・向こうは私を知っている。わたしのブログやあんな画像が、もし、誰か知ってる人に知れたら・・・)
日向は、車を降りた。ポケットの中には、防犯ブザーが入っている。
ただ、これを使うかどうか、それを悩んでいた。ふっきれないまま、おとといの場所まで、あたりに充分注意を払いながら、歩いた。
植え込みのところまで・・・・誰もいなかった。日向は、じっと周りを見回した。どんな音も聞き逃さないように聞き耳を立てた。
(誰も・・・いない・・・みたい)
日向は、少し、ほっとして、ようやく、植え込みの中に一歩踏み出した。
暗くてよく分からないが、なにやらバッグらしきものが確かに置いてある。それは、予想したよりもはるかに大きかった。日向は、それを慌てて拾いあげ、大急ぎで車まで戻った。
「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・」
まだ、息が落ち着かなかったが、すぐに車を出した。とにかくそこから早く逃げ出したかった。
家に帰って、日向は、バッグを開けてみた。
大きなバッグには、いろんなものが詰められていた。
(なに・・・・これ・・・・スカート?)
スカートが3枚、デニムのミニ、濃紺のタイトミニ、後ろのスリットがかなり深い、プリーツのラップ、これもかなりのミニだ。後は、サスペンダータイプのストッキングが6枚。
日向は、ぞっとした。
(変態・・・・だわ・・・・どうしよう)
まだ、あった。携帯電話、ハンズフリーセット
日向が、携帯電話を持つのを待っていたかのように、それは振動し始めた。
日向は、息を呑んだ。
振動はすぐにやんだ。
日向は、携帯を開けてみた。メール着信1件。
見た。
“どう?気に入った?明日は、タイトスカートで出勤してください。いっしょに入れてあるストッキングで・・・パンティーは、なし・・・・ですよ”
日向は、最近、何回か痴漢にあっていることを思い出した。正確には痴漢らしき行為にあっているというべきか。
お尻に手が当てられるのは、最近に限ったことではない。しょっちゅう毎度のことだ。
ただ、たいていの人は、お尻に当てた手を動かすことはない。じっとしているが、電車が揺れてもその手は離れない。ただ、日向は、ここ数日、手ではなく、そのものを押し付けられていた。固くなっているものが、お尻にぴったりと押し付けられる。その男は、いつも両手でつり革を持って立っているので、日向としても、お尻に押し付けられているからといって、痴漢ですというわけにもいかない。
すぐにまた、携帯が振動した。
“7時58分の電車、前から2両目の、一番前のドアで反対側の扉まで進んで、外に向いて立ってくださいね・・・・会社には間に合うでしょ”
それは、毎日日向が乗る電車よりも1本早かった。
(勤務先も知っているってこと?)
携帯にまで、日向の画像が添付されていた。