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シークレット/日向の秘密
~日向の秘密~
昼間の会社に勤めて
仕事が終わると、友達とどこかに出かけて・・・
ごく平凡な普通の男と結婚して
寿退社して
苗字が変わって
普通に子供を育て
朝、夫と子供を送り出し
掃除をし、洗濯をし、買い物をし・・・
日曜日には、家族で出かけ
たまには、夫とデートする
普通に・・・普通に・・・
子供が小学校に入るようになって、夜の仕事を辞めた。
でも、パート仕事では苦しい。
友人が、ある男性を紹介してくれた。
わたしより20歳上、妻子がある。
もう、奥さんとでは、セックスは無理らしい。
毎週1回、週末をその彼と過ごすようになった。
奥さんにも会った。
息子さんにも会った。
わたしは、何をしているんだろう?
これが、わたしの普通の生活なのかな?
再婚も寿退社も平凡な主婦も・・・願いながらも、諦めていた。
時間が流れ、現実的に、諦めざるを得なくなっていた。
わたしには、無理な話だったのかもしれない。
わたしは・・・・普通の家庭を知らない
赤ずきんちゃんにご用心
プロローグ
深夜2時までやっている喫茶店に入った。ここは、3度目。
コーヒーを注文して、すぐにトイレに行って、パンティを脱ぐ。これは2度目
スカートは膝丈程度のフレアー。
トイレを出て、席に戻るまでの数メートル。
歩くだけでもう、わたしの心臓は高鳴り始める。
真冬に素足だということを除けば、ごく普通の格好。
席に戻って、スカートを広げ、お尻に敷きこまないように注意しながら、レザーのイスに深く腰を掛ける。
ここのイスはとても柔らかくて、お尻が深く沈む。
ヒヤッとした感覚が、直接お尻に伝わる。
運ばれてきたコーヒーをひとくちすすって、少し前屈みになってカップをテーブルに置く。
ここのテーブルは低い。
座った膝頭がぶつかるほどの高さで、イスとテーブルの距離も少し離れている。
足を開けば、かなり奥まで晒すことができる。
お尻を前にずらし、ゆっくり背もたれにもたれる。
太ももの付け根くらいまで露出しているのが、自分からでも見えるので、前から見れば、きっともっと露出しているはず。
テーブルをひとつはさんだ席に若い大学生ふうの男の子がいた。
・・・・・見えているはず。
心臓の鼓動がどんどん早くなる。
わたしは、バッグから、文庫本を取り出して読むふりをする。
ときどき、彼の方角にあるお店の時計を見るふりをして、彼の様子をうかがう。
見てる。・・・・・わたしを・・・いえ、わたしの足というか、その奥を・・・・。
わたしは、思い出したように、背を起し、コーヒーを飲むと、また、背もたれにもたれる。
さっきより、もっとお尻を前に出し、足を少し広げて・・・・。
刺さるような視線を感じる。見えてるに違いない。
(ああ、いじりたい)
むずむずしてたまらなかったけれど・・・・
でも、隣に、若いカップルが座ったので、今日はここまで。
あしたは、どこへ行こうかな?
シークレット/日向の秘密1-1
1.露出姫
杉村日向(日向た)は、半年くらい前から、ブログを始めている。
メールの付き合いをしている友人に、「ブログ始めたの、見てね」と頼まれて、覗いたのがきっかけだ。覗いてみると、けっこういろんな人がいるのに驚いた。
(このくらいなら、わたしも書けるわ)
そう思って見ると、だんだんと自分も書いてみたくなった。
軽い気持ちで始めたのだが、日記などというものは、そう長く続くものではない。アクセスも伸びない。
やめようかなとも思ったが、どうせ、そんなに多くの人が見るわけじゃなし、日向は、思い切って、自分の秘密を書いてみた。たいしてアクセスがあるわけでもないのに、公開しているという意識だけで、胸に高まるものを感じた。
タイトルは、「日向たぼっこ」。
実際に体験した自分の秘密、あるいは、今、まさに体験していることをリアルタイムに携帯から記事にした。
日向の秘密。
それは、露出癖。羞恥願望。
いつの頃からだったろう。日向は、恥かしいところを見られたいと思うようになっていた。公園のベンチや喫茶店で、よく妄想にふけった。
それをブログに書いた。いつのまにやら、アクセスが増えていた。
今日も、記事を書き終えた日向は、つい2時間くらい前の喫茶店での出来事を思い返していた。
(絶対、見えてたはず、彼、じっと見てたもの・・・)
日向は、斜め前に座っていた大学生風の男の顔を思い浮かべた。記事を書いている最中にも、その顔が何度も浮かんだ。驚いたような表情、恥かしそうな表情。日向が、帰ろうと立ち上がると、彼は、すっと目を伏せ、慌てて、テーブルのコーヒーに手を伸ばし、前屈みの姿勢を作った。
(大きくなっちゃってたのかな・・・・ふふ・・・)
日向は、記事を書いているときから、下半身に何もつけていなかった。
というより、家にいるときは、ほとんどいつも裸に近かった。
自分のクリトリスに指を当てた。人差し指と中指ではさみ、強くこする。
中から溢れだしたもので、すぐに指全体が、べとべとになった。
「うう・・うう・・・あああ・・ああ・・・・」
指を2本中に入れた。
「ああ・・・ああ・・・ああ・・・・・ああ・・あ・あ・・・」
思い出しながら、何度も何度も深く指を入れ続けた。
携帯にメールが来た。
恋人の徹からだ。
“もう、寝る。おやすみ。何か送って・・・”
徹とは、同じ会社に勤めている。日向よりも2歳上だが、日向には、子供のように甘えてくる。
徹は、日向の裸を見たがった。日向は、そんな徹に見せるのも好きだ。日向のアパートに徹が来るときは、日向は、徹が来る前から裸で待っているほどだった。
しかし、日向は、ブログを持っていることは徹には知らせていない。というより、今日のように、外で露出していることも知らせてはいない。どうしても知られたくないというわけではなかったが、わざわざ自分から言うことでもない。徹は、日向の裸を見たがるわりには、外で露出させようとは思わないようで、日向は自分の露出願望を知らせるチャンスもなく、今となっては、なかなか言い出せないでいた。
(しょうがないわね)
日向は、人差し指と中指で襞を広げ、そこをアップで写して、徹に送った。
“おやすみなさい”
日向も、ベッドに入ったが、すぐには眠れそうにないことは分かっていた。
「ふーっ」
小さく溜息をつくと、もう一度、指を股間に這わせた。
シークレット/日向の秘密1-2
「杉村くん、一緒に来てくれるか?」
徹が、日向に声をかけた。日向の会社は、不動産関係の会社で、主任の高木徹は、日向の上司に当たる。
「例のマンション、リフォームが終わったらしくて、これから見にいくんだ。来てくれ」
「はい」
会社では、あくまで上司と部下、二人の関係を知る者は、いない。少なくとも二人は、そう思っていた。
目的のマンションまでは、車で20分だが、徹は、駅の近くに車を止め、そこから歩いた。
中古マンションの販売は、あっせんが主だが、ここは、自社物件だ。
徹は、慎重に周りを見ながら、気づいたことを話し、それを録音した。後でそれをもとに、物件紹介の記事を書くのだが、一人でぶつぶつ喋るのは、どうにも胡散臭い。誰かと二人ならば、おかしくはないし、それに、ひとりでなく、女性を含めてなるべく大勢の目で見ておいたほうが抜けがない。そのため、日向をつれて来たというのが建前で、それは、決して不自然なことではない。
築17年、さすがに概観は多少くたびれているが、リフォームしたばかりのマンション部屋は、きれいだった。
「いい眺めね」
東に面した窓から外を見ながら、日向が言った。10階建てのマンションの8階、眺めも悪くはない。
「そうだね」
後ろにいた徹は、日向のスカートをまくった。眺めに興味はないらしい。
スカートをまくられて、日向は、お尻を徹の方に突き出すようにして、少し足を開いた。
普段は、パンストだが、今日は、午後に出かけると徹に耳打ちされて、お昼に履き替えていた。
徹は、ガーターベルトの留めをはずすと、日向のパンティーをくるっと丸めるように降ろした。日向のお尻が晒された。それが徹のお気に入りだった。
「日向・・・もう少しお尻を突き出して・・・」
言われたとおり、窓に両手をついて上体をかがめ、お尻をつんと突き出した。
バルコニーに面した南の窓は大きいが、居間の東向きの窓は、腰から上の位置にある。
8階のこの窓は、誰かに覗かれることはない。
徹の指が、日向の中に入ってきた。こうなることを予想していた日向は、歩いてここに向う最中からすでに濡れていた。徹の指は、じゅぼっといやらしい音を立て、すっぽりと日向の中に納まっていった。
「濡れてる」
「やだ」
「やだって?・・・濡れてるもの」
2歳年上の徹だが、日向の前では、子供のように甘える。
日向は、黙って、徹の指の動きに腰を合わした。
「日向・・・・」
「うん?」
「して欲しい?」
「したいの?」
「うん」
「じゃぁ、して」
「このまま、待って、鍵かけてくる」
徹が玄関に鍵をかけに行った。
日向は、パンティーを完全に脱いで、バッグにしまうと、また、徹を待った。
徹は、ズボンとパンツを同時に脱いで、下半身裸になった。男の下半身だけ裸の格好というのは、あまりいいものではないが、日向は、かなり濡らすので、用心にこしたことはない。
日向は、徹の前にしゃがんで徹のものを咥えた。これは、徹の好みで、日向も嫌いではない。
ベッドで、さぁ、セックスしましょうっていう感じの行為は、それはそれで、日向も嫌ではないが、それよりも、日向は、いつでもどこでも、どんな格好でもという交わり方のほうが好きだった。
しゃがんで、咥えることも、頭を持たれて、性器のように口に突き入れられることも、イスに座った徹の足の間に挟まれて、徹のものを舐めるのも、日向は嫌いではなかった。むしろ、好きだった。
日向は、徹のそれに、頭から唇をかぶせ、ぐっと飲み込むと、口をすぼめ、ゆっくり引いた。
よだれが、すーっと流れて真新しい床に落ちた。
徹は、日向を立たせると、最初のように、窓に手をつかせ、後ろから日向に差し入れた。
「ああぅ・・・」
太ももの付け根まで、熱いもので溢れている。
勢いよく突いたので、徹の下腹部が日向のお尻に当たって大きな音がした。
「はぁっ・・・」
ぐいぐいと徹は突いてきた。そのたびに徹のものが、奥に当たった。
「いい・・・・・」
さすがに、こんなところで大きな声を上げるわけにはいかない。日向は必死に声を殺したが、ときどき、予想以上に奥深くはいってくると、思わず声をあげた。
「ああ・・ああ・・・・あああ・・・・・」
徹の動きが早くなるにつれて、日向もがまんはできなくなる。日向の声が何もないマンションの部屋に響いた。
「出すぞ」
徹が言う
「うん・・うん・・・うん・・・」
日向は、何度も何度もうなずいた。
「うっ」
声にはならない声をあげて、徹は日向から離れると、日向の顔の方に移動した。
日向は、顔を横に向け、そこにある徹の物を咥える。
咥えると同時に徹のものは、どくんどくんと脈打って、日向の口の中一杯に溢れた。
日向は、口の中一杯に徹の出したものを含みながら、それでも徹のものを咥えて、ゆっくりと口を上下させた。
「うっ」
徹は、今度ははっきりと声を出してうめいた。
ゴク
日向が、大きな音をたてて飲み込む。
帰りの車の中で、徹は今日、録音に使ったICレコーダーを聞きながら、日向に言った。
「これ、記事にしないといけないから、今日は行けない。ごめんな」
「いいよ。しょうがない仕事だし・・・・それにさっき、したし・・・」
日向は、にっこり笑いながら答えた。
シークレット/日向の秘密1-3
徹との予定がキャンセルされたので、日向は、久しぶりに友人と食事をして帰った。
「雨・・・か」
駅を出てみると、けっこう強く、雨が降っていた。
日向のアパートは、徒歩12~15分。
コンビニで傘を買うことも出来るし、タクシーに乗ることも出来るが、日向は、駅のトイレに入ると、ブラをはずしパンティーを脱いだ。
もう一度、駅の出口に立つと、ジャケットを脱ぎ、脱いだジャケットを頭の上からかぶって、そのまま雨の中を歩き出した。
ジャケットで頭と顔を濡れないようにして歩いている・・・・雨の日に、そういう格好の人を見ないわけではない。遠目には、別になんら問題はない格好だった。
歩き始めて、3分。もうシャツはびしょびしょに濡れ、ぴったりと日向の身体に張り付いた。
薄手の白いシャツだ。おそらく乳房も乳首も丸見えに違いなかった。自分で上から見ても、乳房がはっきりとシャツを通して見えた。
(これじゃ、裸で歩いてるのと同じ・・・)
裸と同じだが、裸ではない。
見られて恥かしいが、変態ではない。
夜遅く、激しい雨のため、そんな日向の格好に気づく人は多くはなかったが、それでも、通りで何人かにすれ違った。
目の前を、高校生らしい少年が3人歩いてきた。
一人が、日向に気づいた。となりの少年の腕をつついている。腕をつつかれた少年が、日向のほうを見た。つられて、もうひとりの少年も日向を見る。3人は、立ち止まった。
(見てる・・・・見られてる・・・・どうしよう・・・話しかけるなよ、私に・・・・)
日向は、全く気づかない振りをして、ジャケットで深く顔を隠して、少年たちの横を通り過ぎた。
日向が、通り過ぎると、少年たちの声がしたが、何を言ってるのかまではわからなかった。
ほっとする間はなかった。コンビニから、駆け出してきた若い男性とぶつかりそうになった。
「あっ、ごめん・・・」
男は、日向の前で立ち止まり、謝りかけて、日向をじっと見た。
「いえ」
それだけ言って、日向は、かけるように急いで歩いた。
後ろが気になったが、振り返れない。追ってきているような音はしなかった。
もうすぐアパートだが、そのころには、もうシャツはずぶ濡れで、肌の色がそのまま透けていた。上半身裸といってもおかしくない格好だった。
アパートが近づいて、ようやく日向は、近くの駐車場の看板の陰で、ずぶ濡れのシャツの上から、ずぶ濡れぬになっていたジャケットを羽織った。さすがに、家の近所をほとんど裸の格好で歩く勇気はなかった。
濡れたジャケットは、なかなか袖に腕が通らない。
不意に、車のドアが開いて、男が降りてきた。日向と目があった。
日向は、慌てて背を向けて、片袖だけ腕を通しただけの格好で、走って逃げた。
心臓が飛び出しそうだった。
日向は、玄関で、着ている物を全て脱いで裸になると、そのままバスルームに向った。
シャワー浴びながら、指は自然と股間へと伸びていく。いつものことだ。さっきの興奮を思い浮かべながら、指を這わす。
通り過ぎて振り返る男性。立ち止まった高校生達。驚いた表情の女性。車から降りてきた男性。
彼らの表情を思い浮かべながら、日向は、何度も何度も指を奥に差し入れる。
「ああ・・ああああ・・あああ」
狭いバスルームに日向の声が響いた。
「ふうっ」
日向は、熱いコーヒーを飲みながら、今日の雨の中の露出をブログの記事にしようと、パソコンに向った。
何本か、コメントが入っていた。お馴染みの読者さん。顔は知らないが、友達だ。
日向は、ひとつひとつ、レスを入れていった。
初めて見る名前があった。“Known”
「初めてコメントします。毎回、楽しませてもらっています。今日は、すごい雨でしたねぇ・・・風邪引かないように・・・ではでは」
(誰?・・・わたしが雨に濡れたことを知ってるの?まさか・・・?そんなはずは・・・・)
投稿された時間を見た。・・・30分前。
「ありがとう。でも、だいじょうぶ。ちゃんと傘持ってましたから」
日向は、そうレスを入れて、結局、今日の出来事は記事にしなかった。
シークレット/日向の秘密1-4
今日は、徹が来る。日向は、先に帰って、食事の支度をしていた。
付き合い始めた当初は、外で会っていたが、常に徹のどこかにくっ付いていたい日向は、外でのデートより、ラブホか自分のアパートに来てもらうほうがよかった。
徹は、見るのが好きだ。もちろん、絶えず日向に触れて甘えるが、裸の日向をじっと見ていることもあり、お互い、いつのまにか、外よりも二人になれるところを望むようになっていた。
徹から、“ついた”とメールが入った。
「うそっ・・・・早っ」
7時過ぎると言っていたのに、まだ、6時になったばかりだった。
日向は、慌てて、着ているものを脱ぎ始めた。全て脱いで衣服を片付けたとき、チャイムが鳴った。徹は、この部屋のスペアキーを持っているのだが、それを使うことはない。
日向が、全裸のまま鍵を開けると、徹がドアを開けた。ほんの一瞬だが、開いたドアの隙間から隣のアパートが見える。ただ、日向はそれを気にかけたことはなかった。
「早かったわね」
と、日向が言い終わらないうちに、徹が、玄関で日向を抱きしめ、唇をふさいだ。短いキスだが、お約束の行為だ。
靴を脱いだ、徹は、日向をくるっと回すと、後ろから抱き、乳房を両手でもてあそびながら、前に歩く。日向は、徹に押されながら居間までいっしょに歩いていく。
「ああ、一件、キャンセルがあって、それで、早く帰れた」
「そう・・・でも、まだ、ご飯の準備、何もしてないよ」
「いいよ。待ってるから・・・」
日向は、徹の腕をほどくと、エプロンだけ身につけた。
日向のアパートは1DK、玄関を入ってすぐに左手がバス・トイレ、その奥がベッドルーム、右がベランダまで続くLDKだ。徹は床に直接置かれたクッションに座り、キッチンに立つ日向のお尻を眺めていた。
日向は、こうして徹に下から見上げられるのが好きだ。背中やお尻に視線を感じるのが大好きだ。
冷蔵庫のドアを開けるにもわざとお尻を突き出してみせる。そうすると、必ず・・・・・徹は来る
日向は、不意にお尻を抱えられた。日向は、上半身をねじって後ろを向き、徹の唇を待った。
徹は、日向の唇ではなく、首筋に舌を這わした。
左腕は、日向の乳房の下から、両方の乳房を抱えあげるようにして前に回し、右手は、日向の股の間に差し入れられた。
「ピザでもとろうか?」
徹が言った。
「うん」
日向もそれでよかった。日向が、ピザ屋のメニューに手を伸ばそうとしても、徹が日向を放さなかった。
「徹ったら・・・」
それどころか、半身になって、日向の前と後ろ両方から、指を入れて、日向を上に持ち上げるようにするので、日向は、倒れないように徹の首にしがみついた。
「ああん・・・・・ああ・・・・・ねぇ・・・・ねぇったら・・・」
「俺、ジャーマンポテト」
「だから、放してよ。注文できないよぉー」
ようやく、徹が日向から離れた。
ピザを注文している間も、徹は日向の乳首をいじった。日向は、子供のようにいたずらをする徹が愛おしく、それを本気で咎めることはなかった。
ピザが届くまでの微妙な時間。なにかを始めるわけにはいかないが、何もしないで待つには長すぎる時間。
「ねぇ、シャワー浴びていい?」
「ああ、いいよ」
日向は、シャワーを浴びた。さすがにアパートのバスルームは狭い。二人で入るわけにはいかない。
ピザが届くまでの時間。日向が先にシャワーを浴びた。
日向が出ると、入れ替わりで徹が服を脱ぎ、入ろうとしたときに玄関でチャイムが鳴った。
「やだ、来ちゃった」
やっと、身体を拭き終わったばかりの日向は、慌てて近くにあったトレーナーを頭からかぶった。普段部屋着にしている、ゆったりとしたトレーナー。それをかぶった瞬間、後ろから徹に押された。
「えっ?」
驚いて、日向は徹を見た。徹は笑っている。
また、チャイムが鳴って、玄関で「○○でーす。お届けにあがりました」と声がする。あまり、待たせては気の毒だ。日向は、そのまま急いで玄関のドアを開けた。
ピザ屋の店員が、中にはいってきた。
「お待たせしました」
「ありがとう。おいくらかしら」
日向は自分の声が上ずっていることに驚き、と同時に急に心臓が激しく鼓動し始めた。
「2835円になります」
「あっ」
日向は、財布から小銭を出そうとしたが、妙に緊張して、手にはさんだ500円玉を落としてしまった。
慌てて、しゃがんで転がる500円玉を追ったが、500円玉は勢いよくピザ屋の店員のほうに転がり、日向は、身体を伸ばして、彼の横で両膝をついてしまった。
トレーナーが持ち上がったのがわかった。
(あっ、お尻が出てる)
日向は、慌てて立ち上がって、店員を見た。明らかに、彼の目に入ったようだ。彼は、日向から視線をはずした。
(やだ・・・・見られた?)
「これ・・・ちょうどね」
日向は、さらに上ずった声でそう言って、代金を渡した。
店員は、素早く目でそれを数えると、
「ありがとうございました」
小声でそう言って、出て行った。