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樹奈の憂鬱2-1
人妻☆じゅなの秘密日記
第2章
1.信じてる?
「あなた、食事は?」
邦彦の帰りは、今日も10時を過ぎていた。
「いい。帰りに食べてきた」
「そう」
樹奈は料理は得意ではないが、それでもがんばってきたつもりだった。
ここ2ヶ月、邦彦が樹奈の料理を食べるのは、ほとんど休日の夜だけになっていた。
「風呂に入るよ」
会話もない。
風呂から出ると、邦彦は、自分の机でパソコンに向かう。
そして、樹奈が先に寝る。
昨日までは、そうした邦彦の態度にイラついていた樹奈だが、今日は違った。
無造作にテーブルに置かれた邦彦の携帯。
(どうしよう?・・・・・)
邦彦の風呂は長い。
樹奈は、携帯を手に取った。
着信履歴・・・メール・・・何もない。
樹奈は、邦彦のスーツを探った。
内ポケットから、ホテルの領収書が出てきた。
樹奈も知っているホテルだ。
(だよね。ラブホの領収書なんて・・・あるわけない)
(1万6000円?・・・高すぎない?・・・・シングルじゃないんだ、きっと・・・)
邦彦の浮気を疑っていた樹奈だが、それはある意味、自分の行為を正当化するために作り上げた嘘であり、樹奈自身、心のどこかではありえないと思っていた。
(まさか・・・本当に・・・?)
心臓が慌しく鼓動を急ぎ始める。
邦彦は、どう切り出そうかと考えていた。
浮気の確証はない。
浮気してるだろうと訊いて、はいと答えるやつはいない。
ここのところ、家に帰ると毎日そればかり考えている。
考えて考えて、結局言い出せない。
もういいかげんうんざりだった。
(そろそろ、けりをつけないと・・・・)
邦彦は、お風呂からあがると、居間でテレビを見ている樹奈の横に座った。
珍しく邦彦が横に座ったが、何も言わない。
邦彦は素人が出演する番組が好きではない。
テレビは、わけありの夫に不満な妻が、別の夫婦とパートナーをチェンジするという番組だ。
邦彦が見るような番組ではない。
かまわれないのもいやだが、こんなふうにただ横に座られるのも息が詰まる。
「チャンネル変えようか?」
樹奈がリモコンを手に取った。
「いや、いい。見てる」
「これって、同じ部屋で寝るのよね。どきどきしないかしら・・・」
樹奈は話しかけてみた。
「どきどきもなにも・・・・、テレビが入ってるんだろ。何もできないだろ」
「でも、夜中はテレビ入ってないし・・・しちゃった人っていないのかしら?」
「お前なら・・・するか?」
「かっこいい人なら・・・わかんないわね」
樹奈は、冗談のつもりだった。
「俺はしない」
邦彦は、きつい調子できっぱりと言った。
「何よ?突然・・・・しないわよ。わたしだって・・・そんなマジに受けないでよ」
「俺は、浮気はしない」
(何なのこの人?・・・・どういうつもり?)
「わたしは浮気をするって言いたいの?」
「お前、昨日の夜、どこにいた?」
「どこって?・・・ここよ。うちにいたわ」
「家の電話に電話したんだが、出なかった」
樹奈は、バスルームにいて出られなかった電話のことを思い出した。
「お風呂に入ってたわ。11時頃でしょ。電話が鳴ったけど、出られなかった」
(わたしを疑ってるの?・・・・自分だって・・・・)
「でも、どうして家の電話に・・・・。携帯にかければいいじゃない」
「バッテリーが少なくて、充電できないから、ホテルの電話でかけた」
邦彦が想定していた問答だ。
「それまでどこにいた?」
「何よ、まるでわたしが浮気してるみたいな言い方。家にいたわよ。ずっと・・・」
邦彦は、電話を2本入れたことは言わない。
ほとんどシャワーですます樹奈が30分もお風呂に入っているはずがないが、入っていたと言い張られたらそれまでだ。
「ねぇ、あなた、さっきね、スーツをクリーニングに出そうと思って、ポケット見たの。そしたら、ホテルの領収書があったわ」
「昨日、泊まったから・・・・」
「1万6000円って、シングルにしては高すぎない?」
「ツインしか空いてなかった」
「だって、11時頃でしょ。ツインでもシングルの料金で泊まれるんじゃないの?」
「連れがいたんだよ。そいつが酔っ払って帰れなくなったんだ」
「女性じゃないの?」
邦彦は、むっとした。
(自分のことは棚に上げて、俺の浮気を疑うのか)
「男だよ。俺は浮気はしないって言っただろ」
何もしなかったのだから、相手が男だろうと女だろうと関係ない。
誤解されないように男だといっただけで、嘘をついているというやましさは邦彦にはない。
「たとえ、女だったとしても、俺は何もしない。浮気はしない」
「ほんとにしない?」
「ああ、本当だ」
むきになって言い張る邦彦に樹奈はだんだん腹が立ってきた。
(浮気しなけりゃ、妻をほったらかしといていいの?自分だけいい子のつもり?)
「絶対にしないのね」
「くどいなぁ。しないって言ってるだろ」
「さっきの番組みたいに、一晩、よその奥さんといっしょに寝ても、それでも何にもしないのね?」
「何?」
突拍子もないことを言い出した。
「何もしないって言ったわ」
「ああ」
「じゃぁ、やってみる?・・・・いい?」
「お前は、どうするんだ?」
「わたしだって浮気しないって言ったわ、さっき・・・。信じられないの?」
「お前こそ、俺を信じてないだろ」
「そんなことないわ。信じてるから、できるのよ。何にもしないんでしょ?」
邦彦は言い返す言葉がなくなった。
キャ━(´ェ`)━!!!
また、やった
あれれ・・・
部長さん、竹内じゃなくて長谷だった
いつのまにか竹内になってました
ごめんなさい。
ということで
樹奈の不倫相手は竹内さんに変更です
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話がかなり進んできましたね・・・
邦彦と樹奈これからどうなっちゃうのだろう??
また読みに来ますねσ(*´∀`*)ニコッ☆