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由香里の日常2-3
3.されてもいい
由香里は、胸をそらし、天井を見たまま、自分で足を開き始めた。
シャッターが切られる。
由香里は、シャッター音に驚いて足を途中で止めた。
(モデルなのに…、撮影中なのに…)
シャッター音に驚くモデルなどいない。
由香里は、モデルであるという意識が希薄になりつつあったのかもしれない。
一度止めた足を、また、広げ始めた。
(どこまで…開くの…もう…見えてるでしょ…)
90度くらい開いたところで、由香里は、顔を前に向けた。
そこには、工藤のカメラと、カメラの横でこっちを見ている祐二の目があった。
また、シャッターが切られ、さらに指示が来た。
「もっと、開いて…」
(もっとって…)
このままの姿勢で、さらに足を開くのは、きつい。
由香里は、足を開きながら、少しお尻を前にずらした。
スリップは、腰までまくれあがった。
立て続けに何回かシャッターが切られたが、…止まった。
「もう…いいですか?」
由香里が訊いた。
「だめだ。しばらく、そうしてて…」
理不尽な要求だ。
工藤はカメラを構えているが、シャッターは切らない。
つまり、写真を撮るためのポーズではないのだ。
(何なの…。撮影じゃないじゃない…。見てるだけ…ひどいわ…)
由香里はそう思いながらも、なぜか足を閉じず、そのままの姿勢を続けた。
ふぅ…ふぅ…
由香里の息が荒くなって来た。
来た、と感じた。
由香里はそれを心待ちにしていたのかもしれない。
(見られている…ずっと…。見せている…見せてるんだ、わたしが…)
むずっとした感覚が、クリの辺りから、おへその下のほうまで、内側から外に滲み出すように広がっていく。
それを快感だと感じることはできたが、同時に息苦しさが増してくる。
こっちは、あきらかに快感ではない。
空気が重く感じられる。
その重い空気が、体全体を包んで、外から内に向って、いやーな感触で染み込んでくる。
由香里の息が、どんどん浅く短くなっていく。
由香里の目が、どこをみているのかわからなくなってきた。
工藤はカメラを降ろすと、隣にいる祐二に目で合図をした。
いつのまにか、裸になっている祐二は、由香里の横に座ると、由香里の肩をつかんで、ゆっくりと仰向けに寝かせた。
由香里は、太くたくましい祐二の腕に頭を乗せて、横たわった。
祐二が、由香里を包むように自分の身体にぴったりと由香里の身体を密着させる。
それ以上、何をするでもない。
ただ、祐二はじっと由香里を抱いているだけだ。
ぼんやりとした意識のまま、由香里は、自分が祐二に抱かれていることも認識できないでいた。
ただ、重い空気に包まれていた苦しみから、徐々に解放され、外から内に押し込められていた快感が再び外に滲み出していくのが心地よかった。
不意に、祐二の腕が、由香里の腰に回って、由香里は完全に祐二の体の中に抱え込まれる形になった。
由香里の足の間に祐二の足が割って入る。
ようやく由香里の意識は、しっかりしてきたが、それでも由香里は、抵抗することなく、その祐二の足を受け入れた。
由香里の背後で、バタンとドアが閉まる音がした。
由香里は、今、祐二に抱かれていることも、たぶん工藤が部屋を出て行ったこともわかってはいるのだが、現実感がなかった。
(わたし…されちゃうんだろうか…?)
由香里は、それでもいいと思った。
いつか、そうしなければいけないのだと自分でも思っていた。
お尻にあった祐二の手が、前に回った。
由香里は、自分から足を開いた。
祐二の指が、ゆっくりと由香里の股間を上下する。
由香里は、初めて男を受け入れる気になった。