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真希の妹1-1
Baby Doll Ⅲ ツインズ 真希の妹
第1章
1.異性一卵性双生児
「真希、ちょっといい?」
妹の美希がわたしの部屋のドアを開けて、わたしの部屋に入ってきた。
「何?」
「これつけてみて?」
美希が差し出したのは、濃い紫のキャミソール。
「何?また…あれ?」
「そう。また…」
美希が持ってきたのは、ショーツとキャミソール。
しかもちょっと透けたセクシー系だ。
「美希、こんなのしてるの?」
「ううん。真希につけてもらおうと思って…」
「わたしに?まさか、わざわざ買ったの?」
「そう」
「何考えてんの?あんた、ばかぁ?」
「とか言って、着てみたいくせに。ほら、せっかく買ってきたんだから、早く脱いで」
美希は、わたしのシャツの裾に手をかけて上に引き上げた。
抵抗する気はない。
美希の言う通り、つけてみたいのだ。
真希と美希。
ありがちな名前の双子だけど…。
異性一卵性双生児というのをご存知?
ごく稀に、ごくごく稀に一卵性双生児であるにもかかわらず、性が違う双子というのがあるんだそうで…。
他人事のように言ってるけど、かく言ううちがそう。
わたしは加藤真希、17歳。
性別は男。
美希は、わたしより1日遅く生まれた双子の妹。
彼女は女。
彼女は、身内の自分が言うのもなんだけど、けっこうかわいい。
性は違うけど、一卵性の双子だし、顔はそっくり。
でもって、わたしはずっと女の子だと間違われながら育ってきた。
それはまぁそれだけのことだたんだけど…。
わたしが体の異常に気づいたのは中学に入ってから…。
他の男の子達がぐんぐん伸びていくのにわたしだけは元のまま。
同じくらいの身長だった美希にさえ抜かれた。
身長?
人には161cmと言ってるけど、実際は159cm。
それだけじゃない。
男なのに声変わりもしなかった。
妹は思春期になって身体が丸みを帯びてどちらかというとぽっちゃりしてきたのに、わたしは華奢なままで、しかもなで肩で首が長くて、顔も細くて丸顔の妹とは全く別人になってしまった。
ずっと女の子のように育って、ずっとからかわれてきたし、別に今さら、男らしくなりたいと思ったわけでもないけど、ただ男の子からも女の子からも置き去りになったみたいで…。
とにかくどっちかについて行きたくて、とりあえず男だから、こっそり筋トレをしたんだけど、全然筋肉なんてつかなくて…。
高校生になると、なんかおっぱいまで大きくなってきて…。
で、美希の下着をこっそりつけてみたら、美希に見つかっちゃった。
「服も貸したげようか?」
美希は驚きもせず、怒りもせずそう言って服をいくつか持ってきた。
今まで、美希がわたしの服を着ることはあったがわたしが美希の服をきることはなかった。
美希は、わたしに自分の服を着せるのが楽しいようで、その日以来、ときどき美希はわたしのところにやってきては、わたしを女性にすることに夢中になっている。
今日は、わざわざわたしのために下着まで買ってきた。
「撮るよ」
美希がカメラを構えた。
わたしの女装ごっこは、写真撮影で終わる。
キャミの上に直接ジャケットを着ただけ、下は黒のレザーのタイトミニ。
これは、美希がどうしても着たいと思って買ったが、まるっきり似合わず、ずっとしまったままで今となってはサイズもあわなくなってしまったもの。
わたしにはちょうどぴったりだ。
「ねぇ、真希。向こう向いて」
美希の手には、ビデオカメラが握られている。
わたしは美希の言うとおり美希に背中を向けた。
「机に手をついて、お尻を後ろに突き出して…」
「何なの?」
と聞いてみるが、美希が何を撮ろうとしてるのかは分かる。
美希のカメラが下からわたしの足を舐めるように上がってくる。
「真希の足ってきれい。ほんと、うらやましい」
もう何度も聞いたせりふだが、悪くない。
「ねぇ、こっち向いて、ジャケット脱いで」
ジャケットの下はちょっと透けたキャミ。
Dカップの美希には比べようもないが、わたしの乳房も少しだが膨らんでいる。
少なくとも男の子の胸ではない。
「乳首…たってるね」
美希がカメラを下ろして近寄って来た。
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