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仁美の彷徨4-5
「すごい部屋ね」
仁美のところにやってきた弥生が、仁美の部屋を見回した。
「ラブホみたいでしょ?」
「そうね」
仁美が弥生に連絡すると、弥生は、外で会うのではなく、仁美の部屋を見たがった。
「コーヒー飲む?」
仁美が訊いた。
「うん。入れてくれるの?」
「ううん。缶コーヒーよ」
仁美は、冷蔵庫から缶コーヒーを取り出して、テーブルに置いた。
「びっくりしたよ。真希さんとは、どういう知り合いなの?」
仁美のほうから、切り出した。
「笑わない?」
弥生は、仁美から視線をそらす。
弥生の答えは、想像できた。
「笑わないわ」
「好きなの、真希さんが…」
小さな声だ。
「ふーん」
他に返事のしようがない。
「仁美は、どうして真希さんと?」
「彼の知り合いらしいの」
「彼って…あの…中川さん?」
「そう」
「ふーん」
「狭いわね、世の中」
「そうね」
「でもこんなふうに弥生に会うとは思わなかった」
「わたしこそ…」
「変わったわね、弥生」
優柔不断で、夜の仕事なんてとてもできそうになかった弥生が、今は見るからにそういう雰囲気だ。
「弥生」
しばらくお互いに沈黙して、仁美が話しかけた。
「何?」
「わたしね、あなたに謝らなければいけないことがあるの」
「何なの急に?」
「義男のこと」
「義男?」
「あのね…」
仁美の言葉を弥生がさえぎった。
「誰だっけ?義男って…」
「弥生…」
弥生がとぼけているのは仁美にもわかる。
弥生は、座っている仁美の背中に立つと、後ろから仁美の乳房を揉んだ。
「やだ、弥生」
まさか、弥生がこんなことをするとは思ってもみない仁美は戸惑った。
「立って、仁美」
仁美は立った。
「テーブルに手をついて」
「いやだ、弥生…」
「ブラはしてないのはわかったけど…」
弥生は、仁美の背中を強引に押して、仁美を前かがみにさせ、スカートをまくりあげた。
「やだ、弥生」
つんと突き出た仁美の生のお尻が露出した。
「きれいなお尻」
弥生は、仁美の股間に指を這わせる。
「だめよ、弥生」
そう言いながらも、仁美は、ずっと前かがみのまま、お尻を突き出している。
仁美は、弥生が今までとは違う二人の新しい関係を作っているだと思った。
しばらくして、弥生が、仁美から離れた。
「もう…」
今度は、立ち上がった仁美が後ろから弥生をベッドまで押していく。
「なーに?…仁美」
仁美は、そんまま弥生をベッドに仰向けに押し倒す。
弥生の穿いている白のパンツには、下着のラインがなかった。
仁美は、うつ伏せの弥生のパンツを脱がした。
仁美よりも豊かなお尻がつるんと現れる。
「あなたも?…真希さんの指示?」
「そう。いつでもすぐにできるようにって」
仁美の下で、弥生が体の向きを変えた。
「弥生」
仁美は、弥生に乗りかかった。
「何?」
「幸せ…みたいね」
「ええ。仁美は?」
「わたしも」
玄関の扉が開いた。
「彼はよく来るの?」
弥生は、仁美の顔を見つめながら、訊いた。
「ええ」
足音が、近づいてくる。
仁美には、それが誰かはわかっているが、弥生は振り返ろうともしない。
弥生は、仁美の顔をじっと見た。
「いいの?」
仁美は、黙ってうなずく。
仰向けの弥生にまたがっている仁美のお尻を男が両手で左右からつかんだ。
「いいの?」
今度は、仁美が訊いた。
「いいわよ」
弥生がうなずく。
「あっ」
声をあげたのは、弥生のほうだった。
それもいいと仁美は思った。
仁美の彷徨 END
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