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菜穂子の憧憬1-6
6.バック
「和也ってすごくない?」
菜穂子の前で、制服を来た女生徒たちが噂している。
県大会の決勝戦の応援に来ている和也の学校の女生徒達だ。
決勝戦ともなると、かなり強制的に応援に借り出される。
身長183cm、左利きの和也は、セッターの対角。
スーパーエースのポジションだ。
レフトからもライトからもバックからもスパイクを打つ。
当然のように大活躍の和也に女生徒達の注目は集まった。
(かっこいいでしょ、私の弟よ…)
菜穂子は、気分がよかった。
和也のチームは圧倒的な力で県大会を制した。
試合が終わって、応援席に向って選手が礼をする。
菜穂子は客席から和也に親指を立てて合図を送った。
和也が小さくそれに応えた。
和也のそのしぐさを見た応援の同級生の女子たちの視線が、そのサインの送り先である菜穂子に注がれる。
菜穂子は、さらに気分がよくなった。
(私の和也よ。さっ、帰って、お祝いの準備しよっと)
「ただいま」
和也が帰ってきた。
「おかえり、おめでと」
「ありがと」
菜穂子は、和也に抱きつき、キスした。
おめでとうのキスにしては長い。
「ごはんにする、シャワーが先?」
「うん、…めし、かな?」
そう言って、和也はふっと笑いをもらした。
「何、どうしたの?」
「いや、ドラマの夫婦みたいだなって思って」
「そうだね、…うん!ねえさん女房」
「“あねさん”だろ」
毎度のことだが、和也の食欲はすごい。
菜穂子は、ひたすら食べ続ける和也を見つめた。
「あんた人気者ね。女の子達みんな、あんたのこと、かっこいいって言ってたよ」
「ああ、決勝だからね。今日くらいは応援してもらわないと…ね」
「わたしの前にいた子、もしかして彼女?」
「ああ、でも、まだ、彼女ってわけじゃ…」
「周りは、あんたに彼女がいるって知ってるの?」
「どういうこと?」
「ファンができちゃうと、彼女、嫉妬したりしない?」
「ファン?」
「そうよ。メールとかめっちゃ来てるんじゃない?」
「ああ、来てるよ、いっぱい。」
「見せて」
「いいよ」
菜穂子は、和也の携帯の受信メールを覗いた。
10本以上のメールが届いていた。
「彼女からも来てる?」
「ううん、たぶんパソコンのほうだと思う」
「和也、これ片付けるから…。先にお風呂に入ってて」
和也といっしょにお風呂に入りたかったが、もしかしたら、母、由香里が帰ってくるかもしれない。
菜穂子が、和也が優勝したことを由香里に伝えると、由香里は、“じゃぁ、お祝いしなきゃね”と言って電話を切った。
早く帰ってくるとしたら、今の時間だ。
ここで帰ってこなければ、いつものように深夜になる。
菜穂子は食器を片付け始めた。
和也は、一度、自分の部屋に入ってすぐにバスルームに向った。
和也が出ると、すぐに菜穂子もお風呂に入る。
母は、帰ってこなかった。
お風呂から上がった菜穂子は、バスタオルを巻いただけの格好で和也の部屋のドアを開けた。
「和也、こっち来て」
「ああ」
菜穂子は、自分の部屋に入ると、ドアの横でバスタオルを取って、素っ裸で和也を待った。
入ってきた和也に抱きつく。
「あっ」
和也に抱き上げられた。
和也は、菜穂子を軽々と抱きかかえベッドに寝かし、上になって唇を合わせる。
和也は、舌を絡ませ、執拗に菜穂子の唇を吸った。
長いキスだった。
「おねぇ、お尻見せて」
和也は、菜穂子のお尻が気に入っている。
太っているわけではないが、お尻と太ももはかなりのボリュームだ。
「すけべ」
菜穂子は、和也の服を脱がし、仰向けに横たわった和也の顔をまたいだ。
和也の手が菜穂子のお尻の肉を左右に掻き分ける。
(ああ、見られてる。弟に、和也に、あそこを見られてる)
見られていると思うだけで、菜穂子は昂ぶった。
和也は、あらわになった菜穂子の秘部の肉襞をを指で掻き広げ、その先端の小さな突起を舌先で刺激し始めた。
じわーっと熱いものがにじみ出すのがわかる。
菜穂子は大きく立ち上がった和也のものをぎゅっと握った。
(温かい)
菜穂子は、その先端をぺろぺろと舐め、そこからペニスの根元に向かって飲み込んでいく。
喉に当たるまで口に含み、そこから強く吸い上げる。
和也もまた、菜穂子の小さな突起を唇で挟んできゅっと吸い上げる。
「ああ…」
菜穂子は、口の中で和也のペニスに舌をあて、さらに強く口でしごくが、和也の舌の刺激に、何度も中断させられた。
菜穂子は和也のペニスをしっかり握り締めたまま、動けなくなった。
「和也、おねがい、入れて」
和也は、黙って起き上がると、菜穂子を下にして、いっきに自分のものを菜穂子に突き入れた。
「ああ…」
菜穂子は、両手を和也のお尻に回し、思いっきり自分自身を和也に密着させた。
和也のペニスが、奥へ奥へと入ってくた。
「ああ、いい…」
すぐに菜穂子は達してしまった。
が、和也はまだだ。
和也は、ゆっくりと腰を動かし続ける。
「ああああ…」
二度目がやってきそうだ。
「和也…いく?これつけて」
菜穂子は、和也の腰に足を巻きつけ、和也の動きを止めて、枕の下に隠してあるコンドームを取り出した。
和也は、黙って、それを受け取ったが、つけるのに手間取った。
焦らさないほうがいいと思って、菜穂子は、うつ伏せになって和也を待った。
しばらくして和也の手が菜穂子の腰骨にかかった。
菜穂子が、腰をうかしてお尻を持ち上げると、和也は、今度は後ろから菜穂子に挿入した。
バックからされるのは初めてだ。
さっきより、さらに奥へと和也のものが侵入してきた。
「ああぁぁぁ、いいよ、和也」
和也の動きが早まる。
「ああ、いっちゃうよ。和也、いって、いって…いって」
和也の動きがさらに早くなる。
「ああああ」
菜穂子が達するのとほぼ同時に和也も放出した。
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