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美菜子の追憶1-3
3.暴行
「おい…やっちゃおうぜ」
わたしの足を押さえている武夫が省吾に言う。
「いや…いや…」
(だめ…やめてぇー)
足が震えた。
「ばーか。誰か来たらどうすんだよ」
「来ねぇよ」
武夫が自分のものを出して手でしごいている。
見たくなかった。
「口をあけろ」
武夫に頭をつかまれた。
わたしは、必死に口を閉じたが、頬に手を掛けて無理やり口を開かされた。
おじさんにも、口に出されたことはある。
飲んでくれと言われて飲んだこともある。
「飲み込め」
武夫がわたしの口を押さえた。
わたしは飲み込まない。
「おい、俺も出るよ」
正志が、武夫の手をどけて、わたしの口の中に自分のものを押し込む。
最後が省吾だった。
三人分のものが、口の中に溢れた。
「今度は、ちゃんとやってやるからな」
わたしは、武夫を睨んだ。
「先公にちくってもいいぞ。ただし、おまえのやってることも言うからな。そのつもりでな」
武夫は、そう言うと出て行った。
出て行く省吾が振り向いたような気がするが、わからない。
涙で、よく見えなかった。
(ちくしょー、…ばかやろう)
トイレで吐いた。
喉に指を入れて、何もかも全部吐いた。
夏海は、そこまで話してしばらく黙り込んだ。
「ひどいわね」
「うん」
夏海は、何か言いかけて口を閉ざした。
「わたし、省吾が好きだったの」
夏海は、ためらいがちに小さな声で打ち明けた。
「そんなことされたのに?」
「違う。その前の話。ずっと片思いしてたの。省吾に…」
わたしは、どう応えたらいいのか迷った。