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シークレット/日向の秘密1-4
今日は、徹が来る。日向は、先に帰って、食事の支度をしていた。
付き合い始めた当初は、外で会っていたが、常に徹のどこかにくっ付いていたい日向は、外でのデートより、ラブホか自分のアパートに来てもらうほうがよかった。
徹は、見るのが好きだ。もちろん、絶えず日向に触れて甘えるが、裸の日向をじっと見ていることもあり、お互い、いつのまにか、外よりも二人になれるところを望むようになっていた。
徹から、“ついた”とメールが入った。
「うそっ・・・・早っ」
7時過ぎると言っていたのに、まだ、6時になったばかりだった。
日向は、慌てて、着ているものを脱ぎ始めた。全て脱いで衣服を片付けたとき、チャイムが鳴った。徹は、この部屋のスペアキーを持っているのだが、それを使うことはない。
日向が、全裸のまま鍵を開けると、徹がドアを開けた。ほんの一瞬だが、開いたドアの隙間から隣のアパートが見える。ただ、日向はそれを気にかけたことはなかった。
「早かったわね」
と、日向が言い終わらないうちに、徹が、玄関で日向を抱きしめ、唇をふさいだ。短いキスだが、お約束の行為だ。
靴を脱いだ、徹は、日向をくるっと回すと、後ろから抱き、乳房を両手でもてあそびながら、前に歩く。日向は、徹に押されながら居間までいっしょに歩いていく。
「ああ、一件、キャンセルがあって、それで、早く帰れた」
「そう・・・でも、まだ、ご飯の準備、何もしてないよ」
「いいよ。待ってるから・・・」
日向は、徹の腕をほどくと、エプロンだけ身につけた。
日向のアパートは1DK、玄関を入ってすぐに左手がバス・トイレ、その奥がベッドルーム、右がベランダまで続くLDKだ。徹は床に直接置かれたクッションに座り、キッチンに立つ日向のお尻を眺めていた。
日向は、こうして徹に下から見上げられるのが好きだ。背中やお尻に視線を感じるのが大好きだ。
冷蔵庫のドアを開けるにもわざとお尻を突き出してみせる。そうすると、必ず・・・・・徹は来る
日向は、不意にお尻を抱えられた。日向は、上半身をねじって後ろを向き、徹の唇を待った。
徹は、日向の唇ではなく、首筋に舌を這わした。
左腕は、日向の乳房の下から、両方の乳房を抱えあげるようにして前に回し、右手は、日向の股の間に差し入れられた。
「ピザでもとろうか?」
徹が言った。
「うん」
日向もそれでよかった。日向が、ピザ屋のメニューに手を伸ばそうとしても、徹が日向を放さなかった。
「徹ったら・・・」
それどころか、半身になって、日向の前と後ろ両方から、指を入れて、日向を上に持ち上げるようにするので、日向は、倒れないように徹の首にしがみついた。
「ああん・・・・・ああ・・・・・ねぇ・・・・ねぇったら・・・」
「俺、ジャーマンポテト」
「だから、放してよ。注文できないよぉー」
ようやく、徹が日向から離れた。
ピザを注文している間も、徹は日向の乳首をいじった。日向は、子供のようにいたずらをする徹が愛おしく、それを本気で咎めることはなかった。
ピザが届くまでの微妙な時間。なにかを始めるわけにはいかないが、何もしないで待つには長すぎる時間。
「ねぇ、シャワー浴びていい?」
「ああ、いいよ」
日向は、シャワーを浴びた。さすがにアパートのバスルームは狭い。二人で入るわけにはいかない。
ピザが届くまでの時間。日向が先にシャワーを浴びた。
日向が出ると、入れ替わりで徹が服を脱ぎ、入ろうとしたときに玄関でチャイムが鳴った。
「やだ、来ちゃった」
やっと、身体を拭き終わったばかりの日向は、慌てて近くにあったトレーナーを頭からかぶった。普段部屋着にしている、ゆったりとしたトレーナー。それをかぶった瞬間、後ろから徹に押された。
「えっ?」
驚いて、日向は徹を見た。徹は笑っている。
また、チャイムが鳴って、玄関で「○○でーす。お届けにあがりました」と声がする。あまり、待たせては気の毒だ。日向は、そのまま急いで玄関のドアを開けた。
ピザ屋の店員が、中にはいってきた。
「お待たせしました」
「ありがとう。おいくらかしら」
日向は自分の声が上ずっていることに驚き、と同時に急に心臓が激しく鼓動し始めた。
「2835円になります」
「あっ」
日向は、財布から小銭を出そうとしたが、妙に緊張して、手にはさんだ500円玉を落としてしまった。
慌てて、しゃがんで転がる500円玉を追ったが、500円玉は勢いよくピザ屋の店員のほうに転がり、日向は、身体を伸ばして、彼の横で両膝をついてしまった。
トレーナーが持ち上がったのがわかった。
(あっ、お尻が出てる)
日向は、慌てて立ち上がって、店員を見た。明らかに、彼の目に入ったようだ。彼は、日向から視線をはずした。
(やだ・・・・見られた?)
「これ・・・ちょうどね」
日向は、さらに上ずった声でそう言って、代金を渡した。
店員は、素早く目でそれを数えると、
「ありがとうございました」
小声でそう言って、出て行った。
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