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続・広美の思惑2-2
2.待ち合わせ
夕方、静子からメールが入った。
“仕事終わったの、今から食事どう?”
静子の強引さは、広美は嫌ではない。
待ち合わせは、駅近くのショッピングモールで7時30分。
“持ってるスカートの中で一番短いので来て”
追伸が来た。
“ストッキング不可。生足でね…。もちろん、ノーパンでね”
広美はしばらくためらった。
持っている中で一番短いのは、淡いピンクのフレアミニだが、これをノーパンで穿く勇気はない。
広美は、比較的短めのスカートを選んだ。
広美が先について待っていると静子からメールが入った。
“着いた?”
“はい”
“エスカレーターで9Fに来て”
ここのエスカレーターは、長い。
しかも最上階まで吹き抜けの建物中央のエスカレーターで360度丸見えだ。
エスカレーター脇で待ち合わせの振りをしてじっと立っている男もけっこういたりする。
9階・・・エレベーターじゃダメかと聞いてみたが・・・だめだった。
(どうしよう・・・ノーパンだし、ここ360度、丸見え)
実際、エスカレーター脇で人待ち顔の男がときおり、上を見上げている。
(あーあ、しょうがない・・・)
広美は、意を決して、エスカレーターに乗った。
膝上15cmくらいのラップミニ。
今日のところは、膝上15cmがぎりぎりだった。
(見られてる、きっと・・・。だめ、意識すると、濡れちゃう・・・もっと早く動いて)
9Fについた時、広美は、足がもつれそうだった。
(危ない・・・危ない・・・転んだら・・・・)
転んだらと想像しただけで、広美の股間が、きゅっと動いた。広美は、あたりを見回して静子を探した。その時、またメールが入った。
(エスカレーター横のベンチに座って待ってて)
脇に自動販売機とベンチがあった。
広美が座ると、今度は、電話が入った。
「静子よ。ベンチに座ってる?」
「はい」
「じゃぁ、浅く腰かけて」
「どこにいるんですか?」
「近くよ。浅く腰かけて、足を開いて」
「そんなぁ・・・・見えちゃいます」
無駄だと思いながら、広美は一応抵抗した。
「足を開きなさい」
(どこかで、見てるんだわ、きっと)
広美の目の前をひっきりなしに前を人が通る。それでも、広美は静子に言われた通りにした。
(ああああ、恥ずかしい)
広美は、静子を探すのはもちろん、自分を見ている人はいないかと、注意深く周りを見た。
「ブラウスのボタン3つはずして」
(そんなぁ・・・ノーブラなのに・・・)
心臓の鼓動が、ものすごく大きな音で聞こえてきた。
(誰も・・・見ていない・・・)
広美は、周りを確認すると、前屈みになって、ブラウスの前が開かないように、身体を丸くして、ボタンを3つはずした。
「手をどけて」
手をどけた。
(あああ、あの人、こっち見てる)
10mくらい先の本屋さんで立っている男が広美のほうを見ている。
広美は、もう、限界だった。さっと立ち上がると、その場から逃げ出すように足早に歩き出し、トイレに駆け込んだ。
(やっぱり、ぐしょぐしょ・・・もう、静子さん・・・変態)
トイレを出ると、静子がいた。
「静子さん・・・ひどい」
「はは、ごめん。・・・で、濡れちゃったの?」
「・・・はい」
「正直な子」
静子は、広美の肩に手をかけて、キスをした。
(えっ?)
そこは、ごく普通の通路で、両脇には飲食店が並んでいる。
思いもしない静子の行為に、広美は驚くだけで、ただ抱かれていた。
わずかな時間だったが、人目につかないはずがない。
周りから異様な視線を浴びたが、静子はおかまいなしで、2軒先のパスタの店に広美を連れて入った。