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菜穂子の憧憬4-4
4.羞恥
雅紀の目の前に菜穂子の豊かなお尻が晒されている。
屈みこむようにカメラを構えていた雅紀は、菜穂子が後ろを向くと、すぐにしゃがみこんだ。
もちろん、とっくに菜穂子のお尻は見えていたが、さらに低いアングルで撮りたかった。
長くはもたない。
雅紀は、立て続けにシャッターを切った。
「いいよ、OK。じゃぁ、今度は水着に着替えようか?その前に…ちょっと、じっとしてて」
雅紀がティッシュで菜穂子の太ももを拭き始めた。
菜穂子は、慌てて振り向いた。
「いやぁ。だめ。自分で…自分で…やります」
雅紀の手から逃れようとしたが、雅紀が制した。
「だめ、動いちゃ。スカートが汚れるよ」
雅紀は、急いで菜穂子の股間を手で覆い、そこが直接スカートに触れるのを防いだ。
スカートを汚すほど溢れていたわけではない。
雅紀は、わざと強調しただけだ。
「でも、でも、自分で…やります」
そう言うと菜穂子は、傍らのティッシュをつかみ、雅紀の手をどけてそこを自分で押さえた。
雅紀の視線は気になったが、雅紀に背を向けて急いでそこを拭いた。
(ああ、恥かしい。人前で拭いてるなんて…)
つかんだティッシュだけでは到底足りなかった。
さらに数枚ティッシュを使った。
(あーっ匂う…)
自分の匂いが部屋に充満していることにようやく気がついた。
だからといって、どうすることもできない。
恥ずかしさで顔はもちろん、体中が熱い。
お尻、太ももまで拭いた菜穂子は、今度は雅紀の手をとって、それも拭き始めた。
「ごめんなさい、よごしちゃった。手、洗ってください。ごめんなさい」
予想外の菜穂子の行為に今度は雅紀が驚いた。
「優しいんだね。ああ、そこで、着替えて」
雅紀は、菜穂子に水着を渡して、部屋の隅のカーテンで仕切られた場所を指差した。
「は、はい」
雅紀は、水着を持って、カーテンの奥に入っていく菜穂子の背中をじっと見ていた。
(ああ、ばか、どじ、まぬけ…)
菜穂子は、今にもこぼれそうな涙を必死にこらえた。
(また人に拭かれちゃった。それも、今日初めて会った男の人に…。見られてるのに拭いちゃったし…ああ、もう、サイテー)
まだ、気持ちの整理はついていなかったが、ずっとここに閉じこもってるわけにもいかない。
菜穂子は、制服のシャツを脱ぎ、ブラをはずし、そこでちょっとためらったがスカートも脱いで全裸になった。
(あーあっ、結局、これ、わたしが着るのかぁ)
ショップの試着室で恥かしい思いをしたのは、ついさっきのことなのに、それすら遠い昔のことのように感じられる。
水着を汚さないように、また拭かなければいけない。
(ヘンタイ菜穂子、また濡らしてる。ほんとに世話の焼けるこだねぇ、あんたは)
ティッシュを取ると、その音が大きく響いた。
(あーっ、だめ、拭いてるのが知られちゃう。ああ、サイテー)
半べそ状態で菜穂子はそこをティッシュで拭った。
念入りに拭いて、水着を手に取り、足を通した。
股間部分はすごい角度で切れ上がり、腰骨が完全に露出している。
胸の部分はU字型に大きく開いていて、生地が薄いのにカップも裏地もついていない。
後ろはほとんどTバックと言った方がいいほどで、裏地はほんの少し、ヘヤは完全に透けて見えた。
着るには着てみたが、この格好で雅紀の前に出て行く勇気はない。
「着替え、終わった?」
雅紀の催促だ。
「は、はい」
いつまでもこうしてるわけにはいかない。
(だいじょうぶ。裸じゃないんだし。お尻丸出しだったんだから…さっきよりましよ…きっと)
なんとか自分に言い聞かせて菜穂子はカーテンを開けて外に出た。
「こっちに来て」
雅紀は、さっきとは反対側の壁にいた。
菜穂子は、そこまでわずかな距離を歩くだけでもう、息苦しい。
やっとのことで雅紀の前に立つと、雅紀はしばらく菜穂子を眺めたまま、黙っていた。
「あのぅ、そんなに見ないでください」
菜穂子は、やっとのことでそれだけを口にした。
「ああ、ごめんごめん見とれちゃったよ。撮らないとね」
(見とれた?わたしに?)
雅紀のたった一言で、菜穂子の気持ちが和んだ。
「じゃぁ、撮るね。いいよ、そのままで。顔は上げてね。そう、目はこっち」
カメラとは不思議な道具だ。
レンズの向こうには、雅紀の目がある。
当然、雅紀に見られているのだが、菜穂子は、いつのまにかそれが雅紀の目であることを忘れてしまっていた。
「両手を高く上げて自分の指先を見て…。うん、いいよ。はい、OK。今度は、ちょっと、後ろ向いてくれる」
菜穂子は、言われるがまま背中を向けた。
「ありがと、そのまま動かないでね。…ごめん、菜穂子、ちょっと、食い込んでるから直して」
「は、はい」
(ああ、恥かしい。ちょっと、動くと食い込んじゃう。…でも、ちゃんと言ってくれるんだ)
「もう、だいじょうぶだよ。続けるよ。壁に両手ついて、上半身だけ振り返って。いいよ、じゃぁ、今度はそこに座って・・・」
そこには大きなエアーマットが置かれていた。
「ひざを抱えて…。そう、そのまま足を開いて…」
菜穂子は言われた通り、膝を抱えて足を開いた。
豊かな胸は膝に押し潰され、左右にはみだしている。
開いた足の間から見える股間は、あまりに細く生地が薄いため、菜穂子の肉襞のかたちをくっきりと浮き上がらせていた。
「手を後ろについて、胸をそらして、足を組んでくれる?そうそう、左足をかぶせるように」
雅紀の矢継ぎ早の注文に、必死になってポーズを取りながら菜穂子は、自分の姿が気になったが、どんどんシャッターが切られるので目をカメラからはずすことが出来なかった。
手を後ろについて胸をそらせたとき、左側の乳首がこぼれだしそうだった。
「うつ伏せになって、両肘をついて、そうそう、膝もついて四つん這いになろうか」
うつむくと、大きく開いた水着の胸元から菜穂子の乳房はあふれだし、とうとう両方の乳首がこぼれ出た。
菜穂子がうつむこうとすると
「こっち、見て」
と雅紀は菜穂子に顔を上げさせた。
「ねぇ、もうちょっと背中そらせる?お尻はそのまま、突き出した感じ。菜穂子、やわらかいねぇ。セクシーかも」
ぽっちゃり、丸く柔らかそうな菜穂子のお尻が天上に向けて突き出された。
(この格好、お尻のほうから見たら…エッチだろうなぁ)
菜穂子は、一瞬、自分のエッチな格好を想像したが、すぐに想像をやめた。
また股間を濡らしてしまったら大変だ。
それでも、じわっと濡れ始め、またしても息がしにくくなってきていた。
「もうちょっと、足を開いてくれる?」
菜穂子は雅紀の注文に応じて大胆に足を開いた。
雅紀は目の前だし、足を開くのは恥かしいが後ろには誰もいない。
そう思っていた菜穂子だが、ふと、雅紀のカメラが自分に向いていないことに気がついた。
(どこ、撮ってるの?)
菜穂子が振り返ると、菜穂子の後ろに大きな鏡があった。
さっきまで、布がかけられていたので鏡があることに気づかなかった。
ただ、鏡は、少し上向きで、菜穂子からはカメラを持った雅紀が見えるだけである。
(てっきり、お尻が映ってるんだと思った。でも、なんで鏡を撮ってるんだろう?)
自分の位置から鏡に映った雅紀が見えるということは、雅紀には菜穂子の後姿が見えているわけなのだが、菜穂子がそれに気づくには少し、時間がかかった。
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