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抑えきれない女(3)
作:慶輔
3
「あっ……い、いい……」
男が狂ったようにさやかの乳房を揉みたくった。
スカートの中では知らぬ間にパンティがずらされ、ごつごつした数本の指が陰唇の形状を調べるかのように蠢いている。そのうち一本の指が秘裂を割って中へ入った。おびただしい量の愛液が溢れ、侵入しようとする指をスムーズに向かい入れる。指の腹で、魅惑の膣内を触感しながらヌーッと根元まで挿入していく。その温かな場所は、まるで何か別の生き物のようにキュ、キュ、と激しく収縮運動を繰り返してきた。
男はもう夢中になっていた。
映画もそっちのけでさやかの肉体を弄りまわす。
さやかも、狂気した男の手に身体の芯から悶え震えた。
「ねえ……アソコを……もっと激しく弄りまわして頂戴」
「あああ……は、はい」
男が、指のピストンにスピードを加えていく。
どこをどうすれば女が感じるのか、そんなことは全く知らない。ただひたすら、感情のままに挿入した二本の指でゴシゴシと膣壁を擦りあげる。生乳を掴みとっている手も、力の加減とか乳首への特殊な愛撫なんてものはなく、自分の興奮を全てそこにぶつけるかのように荒々しく揉み潰していた。
「ああ……わたし……へ、変態だわ……」
呟きながら、激しく燃え上がった肉体をブルブルと震わせるさやか。頭の中を淫欲に支配され、意識がスーッと遠のいていく。目の前に広がる親子の微笑ましい光景も、ぼんやりと少しずつ視界から消え失せた。
「うううぅぅぅ……」
男が唸り、怯えたように腰を引く。さやかの手が、男の股間へと伸びていた。
「ああ……逃げないで、お願い。あなたも気持ちよくしてあげるから」
さやかの言葉に、男が恐る恐る腰を突き出す。透明感のある優美な腕が、しなやかに伸びてきた。
「ひゃうっ!」
さやかの手が、大きくテントを張った男の股間を優しく揉みあげる。男は奇声をあげて悶えた。ムズ痒い所を絶妙に刺激され、唇を痙攣させながら腰をもっと前へ突き出していく。自分では頻繁に弄っているペニスだが、そこを他人に触れられたことは一度もない。激烈な痺悦感は、瞬く間に腰全体へと広がっていった。
(ああ、駄目……どうしよう……舐めたい……おちんちんを……おちんちんを舐めたい……ヌルヌルに濡れたおちんちんを、口いっぱいに頬張りたい……)
さやかの淫情が、手から伝わってくる男の逞しい脈動に激しく誘惑されていく。いくら周りに人気がないとはいえ、このような場所で男の男根をズボンから引っ張り出してしゃぶるなど、さすがに躊躇わずにはいられない。さやかは、いきり立った肉柱を優しく手のひらで撫でながら、そっと男に呟いた。
「ねえ、ちょっと出ましょう」
「えっ!? ど、どこへ……」
「いいから……私についてきて」
強引に男の手を引き、館内を出て通路にあるトイレへと向かう。さやかは、利用頻度の高そうな女子トイレを避け、男子トイレのほうを選んだ。
男を先に入れ、誰もいないことを確認してから、さやか自身もすばやく中へ入る。オロオロする男を障害者用トイレへ押し込み、すぐに内鍵を閉めた。
まだ真新しい映画館のトイレはずいぶんと綺麗で広く、特に障害者用のトイレ内は広かった。三畳分くらいはありそうだ。
「あ、あの……」
「シッ! 黙って」
男の口を手でおさえ、けっして声を出さぬよう釘をさす。美しい瞳に厳しく睨まれ、男は無言で何度も頷いた。
さやかは、男を壁に押し付けてからスッとその場にしゃがみ込んだ。目の前にある男の股間は、あいかわず大きなテントを張っていた。
両手を男の太ももに押し当て、そこからゆっくりと上へ這わせていき、虚ろな眼でテントを揉み潰していく。男の荒い呼吸に自身も興奮しながら、カチャカチャとベルトをはずしてジッパーをおろす。ズボンは勢いよく足下へ落ちた。
トイレ内で美女にズボンを剥ぎ取られ、男がさらに鼻息を荒くする。さやかが、トランクスの裾からスーッと両手を差し込んできた。
「はうっ!」
男が思わず小さな声をあげた。白魚のような指が、鋭敏になっているペニスに悩ましく絡んできたのだ。直に触れられ、堪えきれる訳がなかった。
下からさやかに睨まれ、男があわてて自分の手で口をふさぐ。だが、肉幹に絡み付いてきた指がゆっくりと上下に動き出すと、どんなに強く手で押さえようとも、口からはくぐもった呻きが漏れてしまうのだった。
さやかは、差し込んだ片方の手で男の尻を揉み、もう片方の手で男根を扱いた。
ギュウッと手のひらで男根を包み込み、クチャクチャと厭らしい音をたてながらリズミカルに扱きたくる。毛に覆われた尻の割れ目にも指を食い込ませてやった。
男が下唇を噛みしめ、必死の形相で天井を睨みつける。
絶頂は近かった。
それを悟ったのか、さやかがズルッと染みだらけのトランクスを足元まで引き下げた。
「ああ……」
曝け出されたペニスに、さやかの眼がいっそう虚ろになっていく。
ペニスの大きさなんてどうでもよかった。とにかくペニスといえるものがあれば、それでよかった。しかし、ズボンの上から男のものに触れた瞬間、意外な手触りに期待感が込み上げていた。それは、直に触れてみて確信となった。
それをいま目の当たりにし、想像以上の凛々しさと凶暴さに秘芯がズキズキと燃え疼いていく。鋼の鎧をまとった男根は、猛々しく天を向きながら僅かに反り返り、我慢汁でネトネトになった表面は不気味に黒光りしている。長さもあるが、さやかがもっとも眼を見開いたのは異様に大きい幹まわりだった。
さやかは、躊躇なく上に反り返っている男根の根を掴み、それグッと押し下げて垂直にした。
「ああ……臭い……臭いわ……」
顔を寄せていくと、そこからは鼻を塞ぎたくなるような悪臭が漂っている。それは、単に濃厚なアンモニア臭というのではなかった。潔癖症だけに、それを口にするなど考えられない事だったが、この男に興味を持った段階ですでに感覚は狂っている。さやかは、妖しい光沢を帯びたヌメり棒にチュ、チュ、と何度もキスをし、小鼻で深く異臭を吸い込んでから唇を被せていった。
「あわわっ……あうううぅぅ」
驚愕の感触に、男がたまらず呻き声をあげる。ペニスの幹が、見る見るうちに女のふくよかな唇に飲み込まれていく。女の柔らかな粘膜は、男の腰を瞬時に麻痺させた。
「んっ……んふっ」
肉幹の半分あたりまで飲み込んだところで、さやかの頭がゆっくりと後ろへ引いていく。被せた唇の柔肉でしっかりとペニスの表面を擦り、口の中ではねっとりと舌をあてがってやる。亀頭の先端から滲み出てくる我慢汁が口腔内にたまると、さやかはそれを嚥下しながらペニスを扱きたてた。
ジュポ、ジュポ、チュバ、ジュポ、―――