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理沙の慟哭1-3
3.咽の奥まで・・・
信子は、動けなかった。
まったく身動きひとつせず、うつ伏せのまま、眠っているかのようだ。
真一と治夫は、帰った。
マットの上で動けない信子の横に、巧が横たわった。
「どうした。ここで眠るつもりか?」
「ごめん・・・もうちょっと・・・・」
「俺は、かまわんが・・・後はないのか?」
「ないわ・・・今日は、ここだけ・・・」
「そうか、好きにしろ。風呂に入ってる」
そう言って、巧は、バスルームに向った。
広いバスタブに、たっぷりお湯を張った。
扉が開いて、信子が入ってきた。
「入っていい?」
「ああ・・・」
巧は、身体を洗い始めた信子をじっと見ている。
「見ないでよ。恥かしいから・・・」
「恥かしいのか?」
「そりゃそうよ…」
「見せていくらだろ」
「今は、仕事じゃないもの」
「ほう・・・・・じゃぁ、これは、プライベートってやつか?」
「ばかなこと言ってないで…入るわよ」
「ああ、俺はもう出るよ」
巧が、扉を開けて出ようとしたとき、
「ねぇ、泊まっていい?」
信子が訊いた。
「プライベートってやつか?」
巧は、同じ質問をした。
「ええ。…だめ?」
「いや…好きにしろ」
デリヘル嬢が、客とつきあうことなどない。
もしかしたら、キャリアの浅い、アルバイト主婦などの中には、そういう人もいるのかもしれないが、まぁ、普通はあり得ない。
もちろん、信子もそんなことはしたことがない。
ただ、自分をよく指名してくれる馴染みのお客さんには、ときどき、終わった後で、相手に合わせて、ホテルに泊まったり、仕事じゃない時間を過ごすことはある。
いわば、デリヘル嬢のアフターだ。
「持って来たか?」
バスルームを出た信子に巧が訊いた。
「ええ」
信子がバッグの中からメモリーカードを取り出し、巧に渡す。
孝之は、手持ちの少女の情報や顧客のデータを信子にパソコンで管理させていた。
信子が渡したのは、そのデータだ。
「客のデータも入ってるのか?」
「ええ」
「パソコンのは消したか?」
「消したわ。…で、本当なの?」
「ああ。時間の問題だな」
“お前の亭主、目をつけられてるぞ。しばらくどこかに隠れたほうがいいぞ”
最初、巧は、信子にそう言ってきたのだが、信子はそのことを孝之には言わなかった。
孝之が逮捕されても信子にはどうということもない。
いや、むしろそれを望んでいた。
孝之が商売で少女を扱い始めても、そう気にはならなかった。
が、信子の目の前で、娘の理沙に手を出した。
理沙は、孝之の言うように孝之の子ではない。
親子でなくても、薄い胸に赤い豆粒が貼りついただけの少女のどこに何を感じるのか?
変態だと思った。
孝之と理沙との行為を見るたびにその異常さにあきれていたのだ。
「後は、俺が面倒見てやるよ」
そう言って信子の正面に立った巧が左手を信子の右の肩にかけた。
信子の目は、巧の目を見たまま動かない。
巧の視線が信子の目から下にさがった。
ドスッ
「うっ…」
巧の拳が信子の鳩尾に入る。
続けてもう一発。
信子は膝から崩れ落ちる。
お腹を抱えてくの字に丸まった。
巧は、その信子を仰向けにした。
巧の拳が信子の鳩尾に当てられる。
覚悟はしているのだろうが、目がおびえている。
軽く押される。
「うっ…」
信子の体が過剰に反応する。
もう一度、軽く押される。
溜めていた息を吐いたその瞬間。
「うっ…」
来た。
息ができない。
信子の体から力が抜けた。
「ビールでいいか?」
気がつけば、床に置かれたマットに寝かされていた。
「ありがとう」
大きなタオルがかけられている。
「どうして、泊まる気になった?」
「さぁ?」
「気に入ったのか?」
そういって巧は信子のお腹を押す。
信子は、この前、2度目のとき、初めてお腹を殴られた。
「さぁ、わからない。怖いけど…」
巧は、2本目の缶を開けた。
「きつかったか?」
「ええ、死ぬかと思った」
「ははっ、死なせたりはしない」
「息が出来なかったわ」
「でも、死んでない」
「そりゃ、そうだけど」
巧が、信子の肩に手をかけ、引き寄せる。
信子の手は、巧の肉棒をつかんでいる。
信子は、飲みかけのビールを床に置き、巧の足の間に入った。
まだ柔らかいそれを握り、先端を舐めた。
周りからぐるぐると舌を這わせ、上からかぶせた。
信子の口の中で、それはだんだんと大きく膨らんでいく。
「お尻をこっちに」
巧が、信子に向きを変えるように言う。
信子は、巧の胸を跨いで、巧のものを咥えたまま、徐々に下から顔のほうへと、後ろ向きにクッションを這い上がった。
丸出しの股間が、巧の顔の前にせり上がってきた。
(何が…恥かしいだよ…)
巧は舌を、信子の花蕾に当てた。
「あん…」
(まぁ、仕事じゃないんだし、今度は、俺がサービスしてやるか・・・)
巧の舌が、強く当てられて、大きく動いた。
「あああ・・ああ」
思わず、声を出す信子の頭を下から伸びた巧の手が押さえ、根元まで信子の口に差し入れる。
信子は、また息ができなくなる。
この息苦しさが・・・信子は好きだ。
(もっと、突いて、喉の奥まで突き入れて…)
信子は、心の中でそう叫んでいた。