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ダブル ホールズ7-3
Baby Doll Baby
エピローグ
「どうだ?」
「意外とうまくつながってますね。セットだってわかんないです。・・・っていうか、もともとあの教室、セットみたいですよね。・・・すいません。1本いいですか?」
編集の終わったビデオを見終えて、拓人は男のタバコを1本箱から取り出して火をつけた。
「それにしても、これを撮ったの、どうして俺だと?」
男は、今野からビデオを買って、いきなり拓人に電話を入れたのだ。
「今野って、例のブルセラ屋な、やつが最初、女子高生が撮ったって言うからたまげたよ。でも、女子高生が撮ったのは壁のこちら側。アングルは悪いし、手振れもひどい。まぁ、そんなもんだろう。・・・で、壁の向こうは、男が撮ったって・・・。お前だってピンと来たよ。こんなの撮ってる高校生がごろごろいたんじゃ、たまんねぇからな。・・・・それより、どうしてあんなやろうところに持ち込んだ?」
「しょうがないですよ。俺はただ、優美に撮ってくれって頼まれただけですから・・・」
「嘘つけ・・・」
頼まれただけなら、壁の向こう側を撮って終わりだ。
わざわざ、誰もいなくなった隣の部屋でエンディングの画像を撮ったりはしない。
「まぁ、いいが・・・それにしてもダサイタイトルだな。変えるぞ」
「いいですよ。俺がつけたわけじゃないし・・・・」
「ほう・・・あいつらがつけたのか?」
「いや・・・」
拓人は、言いかけて躊躇したが・・・・結局、話を続けた。
「元は、ハウルだったんですよ。・・・ダブルハウルズ・・・」
「ハウル?・・・・ハウリングのハウルか?」
「ええ、狼の遠吠えとかうなり声とかってやつです。・・・・壁の向こうで、うなる声が聞こえたもので・・・」
「そうだな。そう言えば、美希のうなり声はそんな感じだな」
「編集中のファイルをdouble howlsってしてたんですよ。そしたらあいつらがそれを見て・・・・。
ただ、あいつら、howlsをホールズと読んじゃって・・・・。まぁ、穴でもいいかって・・・」
「ほーっ・・・・・ダブル ハウルズねぇ・・・・。叫んでいたのは2人ってことか」
男は、意外なところをついてきた。
「えっ・・・・ええ、まぁ・・・・」
拓人は口ごもった。
「もうひとりは、麻子だな」
「まぁ、そういうことです」
「どうりで話がうますぎたよ。なにもかもお前の筋書き通り。麻子が協力してたんなら、納得できる」
「すいません。黙ってて・・・・」
「いや、かまわんが・・・・」
「麻子、・・・もともと、あいつらに苛められてたんですよ。でも、いつのまにか苛める側になっちゃって・・・、やってる麻子もつらかったんでしょうね。自分も以前はそうされてたんだから・・・・」
「・・・・抜けるチャンスを待ってたってわけか。しかし、優美もいきなり里美に殴られて面食らっただろうな」
「でしょ。彼女は、美希のビデオを撮ってると思ってたわけですから・・・・」
「お前・・・まさか、最初から全部仕組んだのか?」
「まさか・・・・。俺は、ただ、あの穴で撮りたかっただけですよ」
「ただ、頼まれただけ・・・だったんじゃなかったのか?」
「中島さん・・・・・」
拓人は、まんまとひっかかった。
髭の男、中島優作は、狼狽する拓人を見て笑った。
「麻子も美希も・・・いい女になる。お前の目もたいしたもんだよ、坊や」
「何ですか、急に・・・・」
「いや、美希がな。今度はお前に撮って欲しいと・・・」
「俺に?」
「どうする?」
「撮りたいですね」
拓人は、今度はことわりもせず、中島のタバコを手に取って、火をつけた。
ダブル ホールズ END
NEXTPAGEは、琳ちゃんだらけ
って、その次の結末もびっくりっっ!!
すごーい!私のギャラリーwww
ありがとうございますぅ♪
懐かしい写真から最近のものまで。。。
自分もじっくり見入ってしまいました(///o///)ゞ テレテレ
すっごく感謝です。
ありがとうございました!ペコm(_ _;m)三(m;_ _)mペコ