スポンサーサイト
新しい記事を書く事で広告が消せます。
美菜子の恋2-4
4.強姦
俺は、その夜、美菜子のマンションにいた。
「ただいま」
美菜子が帰ってきた。
俺は、すぐに美菜子を裸にした。
「どうするの?」
俺は何も答えず、美菜子の両手に拘束具をつけ、頭の上にあげた。
別に天井に吊るしたわけではない。
吊るすような仕掛けはこの部屋にはない。
降ろそうと思えば、手を下ろすことはできるのだが、美菜子は、手を頭の上に置いたまま、じっと動かなかった。
美菜子が目を閉じた。
(好きにしろってことか?)
俺は、手を上げて空いた脇の下、窪みの深いところに指を這わせる。
美菜子が、びくッと胸を突き出す。
お腹がへこみ、いやがって腰を振る。
つんと突き出た乳首。
俺は拳を握ったまま指を開いてそこに乳首を挟んで、そのまま拳を握り締める。
「痛い!」
美菜子が、声をあげたが、やめる気はない。
拳を乳首から離した。
俺はジャブを打つ。
身体には当てない。
美菜子の乳首に当たるのは風だ。
シュッ、シュッ、シュッ
切り裂かれた空気が音を立てる。
何度も…
刀のような拳の切っ先が乳首をかすめる。
わざとだ。
「いっ…」
痛かったのか、美菜子が身体を曲げた。
おそらく恐いはずだ。
俺は、今度は乳首の下の膨らみに当てた。
「痛い」
美菜子が背中を丸めた。
俺は、美菜子を起こし、今度は乳房に拳をグリグリと押し付けた。
美菜子が後ずさり、俺は美菜子を壁に押しつけた。
美菜子の注意はお腹に移っている。
俺は、まだ殴らない。
しかし、不安なんだろう、俺が少し動くだけで、美菜子は腰を落とす。
フェイントだ。
美菜子の姿勢が元に戻った瞬間、俺は、拳を突き出した。
拳は美菜子のおへそと鳩尾の間に沈んだ。
「うぐっ」
美菜子が身体を曲げて、溜めていた息を吐いた。
前に突き出たあごを持って、俺は美菜子にキスをした。
普通のキスだ。
俺が唇を話すと、美菜子は閉じていた目を開いた。
「どうしたの?」
美菜子が訊いた。
「だめか?」
「ううん。でも、もっと近くにいて。離れられると怖いの」
美菜子はいつもそう言う。
俺は、美菜子の腰に手を回した。
「放さないで…」
美菜子は、小さな声で呟いた。
近くにいる俺にさえ聞こえないくらいの小さな声で…
俺は拳で美菜子のわき腹を押した。
美菜子は手を上げたまま動かない。
「放す気はない」
答えると同時に俺は美菜子の鳩尾に拳を入れた。
「ぐふぉっ」
美菜子は腰を引くがしゃがまない。
俺はまた、美菜子を壁に押しやった。
「美菜子」
「何?」
「腕を高くあげろ」
美菜子は、壁を背にして腕を高く上げた。
裸の胸がつんと上を向く。
俺は、人差し指と中指で美菜子の乳首を挟んだ。
きりっと差し込む痛みに美菜子はうつむいて身をよじる。
美菜子をじっと見つめた。
見つめられて、美菜子は、覚悟を決めたのか唇をかみしめた。
ぼんっと音を立てて俺の拳が美菜子のお腹にめりこんだ。
壁を背中にして、逃れようがない。
「ぐふぇっ」
今度はたまらず、崩れ落ちる。
知らず知らず、俺はカウントしていた。
5…6…7…
壁に手をつきながら美菜子が起き上がった。
まるで俺のカウントが聞こえているかのように…。
また美菜子の腕を持ち上げる。
美菜子は従った。
お腹を軽く殴る。
おびえて腰を引くが、手は降ろさない。
タイミングを計って鳩尾にすばやくパンチを入れる。
「ぐぇっ」
美菜子はまた、うずくまった。
はぁはぁはぁ
小刻みな息を繰り返しながら、それでも美菜子はまた立ち上がった。
(次は…)
美菜子の柔らかな腹に俺の拳がめり込んだ。
「ふぁっ…」
美菜子は、そのまま俺に寄りかかってきた。
俺は、気を失った美菜子をベッドに運んだ。
仰向けの美菜子の表情は穏やかだ。
さっきまで苦痛にしかめていた顔が嘘のようだ。
気絶した女。
俺は、美菜子の乳首を咥え、それを舌の上で転がした。
意識があれば身体をよじって逃げだすのだろうが、今は無反応だ。
その舌を乳首から下へ下へとずらしていく。
薄いヘアの中に美菜子の花芯を舌で探し出す。
俺はそこを念入りに舐めた。
ふと美菜子が動いたような気がした。
(気のせいか…)
俺は、さらに下がって美菜子の中に舌を入れる。
熱い。
ここは反応しているようだ。
犯したくなった。
気絶している女を犯す。
最低なやつだ。
その“最低”がしたくなった。
美菜子の足を大きく広げる。
いつもより重く感じるのは、美菜子が気を失っているせいだろう。
俺は、美菜子の顔を見ながら、ゆっくりと挿入した。
表情は、変わらない。
ひどい男に違いない。
俺は美菜子のお尻を抱えるようにして激しく突き上げた。
「うっ…ふあぁっ」
美菜子が顔を振った。
(気がついたか?)
意識が戻ったかどうかはわからない。
美菜子の目は閉じられたままだ。
俺は、出したくなった。
身動き一つしない女とやるのは、出すためだ。
それ以外に何もない。
俺は急いだ。
さらに激しく早く突いた。
「うっ…ああぁぁぁぁ」
美菜子が声をあげた。
美菜子の意識が戻ろうがどうしようが関係ない。
「うっ」
俺は、ペニスを握って、美菜子の顔をまたぎ、それを美菜子の顔の上に乗せた。
美菜子が口を開いて、それを口に入れる。
美菜子の意識は戻っていた。
「コーヒー飲む?」
それが美菜子の最初の言葉だった。
俺がしたことは、強姦に違いない。
だが美菜子が発した言葉は、何事もなかったかのような、ごくごく普通の会話。
「ああ」
俺はただそう答えた。
「ねぇ」
「ん?」
「明日、何か予定あるの?」
「別に」
「あのさ、車、買い替えたいんだけど、つきあってくれない」
「ああ、いいけど…」
「ありがと」
美菜子は笑った
美菜子の恋2-5
5.嘘つき
次の日、約束どおり、美菜子といっしょに何軒か車のディーラーを回った。
「わたし、車買うの初めてなの」
帰りの車の中で美菜子が言った。
「この車は?」
「もらったの」
(なるほど、そういうことか…)
「くれる人はいなくなったのか?」
「嫌な言い方」
「ねぇ、どこかで食事する?それとも、帰って何か作ろうか?」
「作る?美菜子が?」
「何よ。料理くらいできるわよ」
「いや、そういう意味じゃなくて…店は?」
「今日はお休み」
あっさりとした返事だ。
「今日が休みなのか?」
そう言えば、美菜子の店の休みを知らなかった。
「ううん。店は年中無休よ。今日も店は開けるけど、わたしが休み」
「誰か代わりがいるのか?」
「理沙ちゃん。週に2日、代わってもらってるの」
「理沙?」
どこかで聞いた名だ。
「知ってるの?」
「いや、ビデオ撮影の依頼があって、そのモデルが、確か理沙という名だったような…」
「そう言えば、PV撮るって言ってたわ、彼女」
「狭い街だな」
「みたいね」
食事と言っても、そんな店は、美菜子のマンションのあたりまでいかないとない。
「じゃぁ、帰って、その“何か”ってのを作ってもらおうか?」
「いいの?」
「料理くらいできるんじゃなかったのか?」
「ううん。そうじゃなくて、あなた、仕事は?」
「店はやってるが、俺は休みだ。バイトがやってる」
「あの若い女の子?」
「よく知ってるな」
「狭い街だからね」
「ねぇ」
「何だ?」
「昨日みたいなの、よくやるの?」
唐突に美菜子が切り出した。
おそらく、気絶させてレイプしたことを言ってるのだろう。
「いや。初めてだ」
「レイプだし、それにあなたボクサーだし、罪は重いわよ」
「怒ってるのか?」
「怒ってないけど…」
「いいのか?」
「よくないわ」
「だろうな」
「気絶してるから何も感じないのよ」
「そっちか…」
「ばか」
美菜子のマンションについたが、美菜子が降りようとしない。
「ねぇ」
「何だ?」
「わたし、お店やめようかな?」
「やめてどうする?」
「昼間の仕事に就きたいの。OLとか…」
「ふーん。で、あては?」
「お店のお客さんに、うちで働かないかって誘われてる」
「社員でってことか?」
「たぶん、愛人込みだと思うけど…」
「やめとけ」
美菜子が俺を見た。
「わたし、写真館の従業員でもいいんだけど…」
「安いぞ」
「平気よ」
「金は他で稼げるか?」
「嫌な人」
美菜子はさっさと車から降りていった。
エレベーターを待つ間、美菜子は何も話さない。
黙ってエレベーターに乗り込んだ。
「美菜子」
「何?」
「俺、ボクサー、やめようかと思ってる」
「やめてどうするの?」
「写真館をやる」
「ふーん、でも、写真屋さんってだいじょうぶなの?」
「こう見えても、そこそこのカメラマンなんだが…」
「そうだったわね」
「社員を募集しようかと思っている」
「安いんでしょ」
「ああ。その上、年齢制限もある。28歳以上」
「ひどいわね。それじゃ、わたしは無理よ」
「歳が足りなかったのか?」
「後20日ほど…」
「二十日したら、履歴書を送ってくれるか?」
「そう。じゃぁ、証明写真を撮ってくれる」
「何枚でも撮ってやるよ」
部屋に入ると、美菜子はすぐに冷蔵庫を開けた。
「俺も、手伝おうか?」
「そうね。コーヒー入れてくれる?」
「わかった」
美菜子は服を着替え始めた。
美菜子が脱いだところで俺は美菜子を背中から抱きしめた。
「だめよ。ご飯作らなきゃ…」
「美菜子」
「何?」
「俺と暮らすか?」
「浮気しない?」
「ああ」
「嘘つき」
「浮気な男はだめか?」
「ずっと嘘をついててくれる?」
「ああ」
「…嘘つき」
「嘘つきは嫌いか?」
「私を離さない?」
「さぁ?」
「正直ね」
「嘘はつかない」
「ばか」
「ねぇ」
「何だ?」
「ボクシング、本当にやめるの?」
「さぁ、まだ決めてない」
「そう」
俺の携帯がなった。
「ごめん」
俺は電話に出た。
仕事だ。
今度は美菜子の携帯がなった。
メールのようだ。
「美菜子」
「何?」
「仕事が入った」
「帰るの?」
「ああ…」
「本当にいやな人」
美菜子は、俺の目の前に手を伸ばし、中指を立てて笑った。
美菜子の恋3-1
第3章
1.理沙
「ああ、カメラはこっちに…」
マネージャーと紹介された男の指示で俺は準備を始めた。
馴染みのモデルクラブからの依頼だ。
所属モデルのPV(プロモーションビデオ)ということらしい。
表向きはそうなんだろう。
モデルの名は、理沙。
19歳、会員制のSMクラブに所属しているとのことだ。
モデルクラブとこのSMクラブのオーナーが中川祐二だ。
俺というよりは、父、重雄の知り合いだが、一応俺にも後援会というのがあって、それに名を連ねてもらってはいる。
まぁ、それも解散ということになるのだろうが…。
固定カメラ2台と俺のカメラの計3台。
コンクリートむき出しの倉庫の一画。
Tシャツにデニムのミニスカートを穿いた少女が立っていた。
小柄な女だ。
美菜子と同じくらいか…。
カメラを担いだ俺がOKのサインを出した。
男がやってきて、理沙に目隠しをする。
男は、ロープで女の腕を縛ると、理沙を天井から吊るす。
理沙のスカートが、少しずつ持ち上げられた。
太ももからさらに上へ。
申し訳程度のビキニショーツがあらわになった。
男は、もちあげたスカートを元に戻したが、すぐにウエストのホックを外して、スカートを床に落とした。
今度は、くるっと身体を回す。
さらに理沙を前に引き寄せた。
吊られているので、それほどではないが、理沙はいくぶん前屈みになってお尻を突き出す。
シャツのボタンも外される。
理沙はまた、前を向かされた。
乳房が、晒された。
奥から女が2人現れて理沙の左右の乳首を同時に舐める。
つんととがった乳首に舌がねっとりとからんだ。
腰をくねらせて、だんだん強くなっていく刺激と闘っっている。
「あっ…」
さらに両側から、脇を舐められる。
脇から脇の下へと舐め上がる。
理沙は、必死に身をよじるが、2人の女にしっかりと抱えられて、ほとんど動けない。
「あああ…いや…だめ…だめ…」
理沙の声が響くが、彼女らはやめない。
左右に振られるお尻を今度は男が押さえた。
女たちは、吊られた理沙の左右の足にそれぞれ抱きつく。
理沙の柔らかな太ももを舌が這った。
「あああ…あああ…」
乳首に脇の下、太股…。
理沙は、自分で立ってはいない。
お尻をしっかり押さえてもらって、彼女は、ただ、吊られたロープにぶら下がっているだけだ。
俺は理沙に寄った。
緊張した理沙の顔が大きくなる。
今度は、脇の下の窪みの深いところを男の指が這う。
理沙は、びくッとして、胸を突き出す。
お腹がへこみ、いやがって腰を振る。
男は、指を開いてその指の間に乳首を挟み、そのままきつく指を締める。
「痛い!」
理沙が、声をあげた。
男は、何度かそれを繰り返してから、今度は、理沙のかかとから足首を覆っている拘束具にロープを通して、吊り上げる。
腕と足首だけで吊り上げられるのはかなりきつい。
理沙の顔がみるみる真っ赤になっていく。
後ろでかすかにモーター音がした。
知ってる音だ。
男は、理沙のお尻を持ち上げて、台を下に据えた。
いい判断だ。
理沙は、そろそろ限界だった。
先ほどの女達が寄って来て、理沙の乳首にピンクローターの先を押し付けた。
小さく埋もれていた理沙の乳首が固く飛び出してくる。
ひときわ大きなモーター音がする。
電気マッサージ器という無粋な道具だ。
男はそれを理沙の股間に当てた。
「あああぁぁぁ」
理沙は腰をひねって逃れようとするが、足は吊られたままで、どれほども動けない。
「ああぁぁぁ」
限度を越えた快感は苦痛だ。
ただ、さらに限度を越えた苦痛は、人によっては快感だ。
理沙にはそうらしい。
「はぁぁぁぁああああああ」
理沙が大きくのけぞった。
いった女の顔は、けっこういい絵だ。
俺は理沙の顔に寄った。
「あああああ」
理沙がさらに大声をあげる。
今度は男の指が入ったようだ。
よほど溢れているのだろう。
じゅぼじゅぼと大きな音が聞こえる。
「あああぁぁあ。だめ…だめ…」
横の女が理沙の口を自分の口で塞いだ。
女同士のディープなキスもけっこういい絵だ。
もう一人の女は、理沙の片方の乳房にローターを押し付けながら、もう一方の乳房を口に含んだ。
逃れようのない快感。
男の手が激しく動いている。
俺は、そっちに移動した。
男の指の出し入れと同時に、理沙の液体が飛び散り始めた。
「ふぁああああぁぁぁぁ」
理沙の声がひときわ大きく部屋中に響き、股間からはおしっこのように液体が飛び散る。
女達が理沙から離れる。
男も離れた。
理沙の顔に寄った。
半分開いたままの口。
失神したようだ。
その顔は、美菜子によく似ていた。
美菜子の恋3-2
2.考えといてくれ
俺はジムの会長に呼ばれてジムに顔を出した。
“実はな…”と会長が小声で切り出した。
「熊谷が引退する」
「そうですか。熊谷、引退…ですか?」
別に驚きはしない。
熊谷があの試合で痛めた左手は、古傷だ。
やつはずっとその左手をかばっていた。
世界を狙える左ストレート。
入ってきたときは、会長は大喜びだった。
だが、すぐにその左を痛めた。
それでもやつは、世界を取るためにずっとその左を温存して戦った。
左がなければただの人だ。
並大抵の苦労ではない。
やっと手に入れた世界戦。
封印を解いて無理をしたのだろう。
次まではもたなかったようだ。
「で、“お前はどうするんだ”っていうことですか?」
俺のほうから、話を切り出した。
「ああ、そうなんだが…、まぁ、その前に聞いてくれ」
「何かあるんですか?」
「ああ。実は、熊谷は、次の試合が決まってたんだ」
会長はそこで言葉を切ってしばらくしてまた口を開いた。
「お前、やらないか?」
「俺が?」
「ああ」
「“ああ”って、階級が違いますよ。俺はライト級ですよ」
そんなことを知らない会長でもない。
「先方が、階級を上げてきた」
「階級を…?」
「ああ。熊谷が引退したんで先方に電話を入れたら、今度からライト級に上げるとかで、向こうから詫びてきた」
「いっぺんに2階級も?」
フェザー級のリミットは57.15kg。
ライト級のリミットが61.23kg。
この間にあるスーパーフェザー級のリミットは58.97kg。
わずかに4kg程度じゃないかと思われるかもしれないが、この数kgが死ぬほどつらいのだ。
61.23kgという体重も、意外と軽いんだと驚くかもしれない。
ただし、これは、試合前日に行われる検量のときの体重だ。
検量が終わりさえすれば、もう体重を量ることはない。
選手の減量は、検量にパスした時点で終わる。
ボクサーの身体は、フリーズドドライのインスタント食品みたいなもんだ。
お湯をかければすぐに元通りだ。
試合当日、前の日より10kg以上増えた選手もいる。
個人差はあるが、総じて重量級になればなるほど増加する量も増える。
体脂肪率の低いボクサーにとって、体重差は、そのまま筋肉量の差だ。
フェザー級とライト級では、パンチの威力も格段に違う。
「それで、先方が今度はお前を指名してきたってわけだ」
「俺を?」
「ああ。もともとうちの選手で決まってた試合だから、まずはうちで候補を探したんだろうな」
「誰です、相手は?」
「三沢だ」
「三沢…ですか」
「19歳だからな。筋肉はまだまだ成長する。減量がきつくなったんだろう。このあいだの試合で右足をひねったらしい。治療にしばらくかかるんで、ここで、いっきに2階級上げて、ライト級で世界を目指すんだそうだ」
「強気ですね」
「ああ、それに…どこかのテレビ局がスポンサーに付くそうだ」
会長は、不愉快だという表情を隠さずに、はき捨てるように言った。
「テレビ局?なるほど…道はできてるってことですか?」
俺の顔もきっと会長と同じだろう。
「みたいだな」
会長は、タバコに火をつけた。
「どうする?別に無理しなくてもいいんだ。お前の体のことは俺にはわからん」
「誰か、他のやつじゃ…」
そんなやつがいないのは俺も知っている。
「会長」
「何だ?」
「念のために訊いときますけど、その試合、勝ってもいいんですよね」
八百長というわけではない。
そんな依頼をしてくることはあり得ない。
ただ、少しファイトマネーが高かったりするだけだ。
暗黙という名の契約だ。
「もちろんだ。むこうにすりゃ、負けるはずがないと思ってるんだろうが…」
舐められたものだ。
カチンときたが、それだけだ。
今さら、そんな試合をしてどうなる。
勝ったからといって俺に世界に挑戦する道が開けるわけでもないし、第一、俺は世界チャンピオンを望
んでいるわけじゃない。
「返事はすぐでなくてもいい。まぁ、考えといてくれ」
会長はそう言って、席を立った。
おそらく、熊谷と俺が同時に引退するのはジムとして都合が悪いのだろう。
三沢との試合を受ける気はないが、引退は先送りにすることにした。
美菜子の恋3-3
3.プロモーション
俺は三沢との試合のことはすぐに忘れた。
先日撮った理沙のPVが好評だったようで、第二弾の依頼がきた。
今回の場所は、スタジオではなくショーパブだ。
ショー仕立ての演出ということだったが、中央のステージを囲むようにテーブルは客で埋まっていた。
ショー仕立てではなく、ショーそのもの撮影だ。
女がひとり、目隠しをされたまま男に腕を抱えられて入って来た。
誰もが着るようなごく普通のワンピース。
買い物途中のどこにでもいるような普通の女。
こういう男達にはそのほうがいいのだ。
男は、その女を階段1段分くらいの高さのステージに上げると、女の手首につけた拘束具に紐を通し、天井から垂れ下がっているロープにくくり付けた。
男は、女を後ろ向きにし、ワンピースのすそを少しずつ上げ始める。
真っ白な太ももが現れる。
さらに持ち上げる。
お尻が少し露出した。
女は、下着を着けていない。
服はごく普通のものがいいが、下着が普通では興ざめだ。
といって、Tバックだの、シースルーだのとなると、プロっぽくて、これも興ざめだ。
ないほうがいい。
女は、ふとももをピタッと閉じて、反射的に腰を少し後ろに引いた。
男は、もちあげた裾にハサミを入れ始める。
ゆっくりとらせん状に上へ上へと切っていく。
再び真っ白な太ももが現れる。
いい太さだ。
細い足をうらやましがるのは女だけだ。
わざわざ、肉付きのいい太ももに挟んでもらって放出する男もいる。
とうとうお尻がすべてあらわになった。
太ももと同じ、お尻も豊かなほうがいい。
申し分なかった。
男は、女の向きを変えて、客のほうを向かせた。
女には客がどっちにいるのかは、わかっていないだろう。
男は、腰から上だけ残ったワンピースの前のボタンをはずし始めた。
乳房が、こぼれ出る。
いい感じだ。
理沙がステージに上がってきた。
理沙は、女の乳首を口に含む。
つんととがった乳首に舌がねっとりとからんだ。
女がしきりに腰をくねらせるが、理沙は女を脇から抱え、逃がさない。
さらに、二人の女がステージに上がって来る。
このあいだ、理沙と絡んだ二人だ。
「あっ…」
女が声をあげる。
女達は、脇を舐め始めた。
(どうする気だ?)
女は、必死に身をよじるが、3人の女にしっかりと抱えられてほとんど動けない。
「ああああ…ああぁぁぁ…いや…だめ…だめ…」
女の声が響いた。
理沙が、女の前でかがんで、左右に振られる女のお尻を抱き締める。
女の太ももで理沙の乳房がつぶれる。
理沙は舌をのばし、女の股間を舐め上げた。
「あああああ…あああああ…」
女の声が絶叫に近い。
理沙は、舌を女の内部に挿入しながら、口をぴたっと股間にくっつけた。
「ああ、だめぇー」
今度はまさしく絶叫だ。
(まさか…飲むのか?)
俺は、なぜか女が失禁するような気がした。
思ったとおりになった。
理沙の顔に女のおしっこが飛んだ。
理沙は、女の股間から少し離れ、口を大きくあけて、おしっこを受け止めた。
女の体が小刻みに震えている。
役目を終えた他の女たちが離れていく。
余計なやつがステージにいるのは、邪魔でしかない。
一度、出始めたものは止まらない。
おしっこの方向は微妙に変化し、理沙の口を外れ、顔に当たって流れていく。
女のおしっこが、理沙の首から胸の谷間を通って、床に落ちた。
女の放尿が終わると、理沙は、口いっぱいにおしっこを含んだまま立ち上がった。
女の顔に理沙の顔が近づく。
女が少し口を開いて待った。
理沙の口が女の口に重なる。
女の喉が動いた。
ステージにエアマットが置かれ、女を吊っているロープが緩められた。
ソープにあるようなやつではなく、簡易ベッドになるやつだ。
理沙が女の手を引いてそこに横たわった。
目隠しされた女は、手探りで理沙の体をまさぐり、理沙の股間に顔を埋めた。
女のお尻は「客席に向けられているが、本人にはわからないだろう」
「ああ…うう…」
理沙がうめいた。
女は、理沙の股間から、お腹、胸、首、顔と自分のおしっこの跡を舐め上がる。
自分の顔を這うその女の舌に理沙が自分の舌を絡めた。
どうやら、女同士のディープなキスは定番らしい。
二人の周りに先ほどの女達が近づいて来た。
理沙は女と入れ替わって、上になった。
上下に並んだ理沙と女の股間が客達に晒された。
もちろん最前列は、俺のカメラだが…。
二人のアナルに女達がそれぞれバイブを差し込む。
ブーンとひときわ大きなモーター音を響かせながら、一人の女が電気マッサージ器を持ち出してきた。
これも定番か?
女たちはそれを上下にぴったりとくっついた理沙と女の秘部に当てた。
「ああ…あああ…ああ…」
二人同時に声をあげた。
先に達したのは理沙のほうだ。
女の上に乗った理沙がぐったりと覆いかぶさった。