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美菜子の追憶1-6
6.代用
「舐めてくれないか?」
省吾が、わたしの頭に手を掛けた。
わたしは、シャワーで泡を落とし、省吾のものに口をかぶせた。
省吾が、わたしの頭を両手で押さえ、わたしの喉の奥まで、深く押し入れる。
わたしは、抵抗しなかった。
ぐふぉっ
むせた。
苦しかったが、苦しいほうがよかった。
またむせた。
「ごめんなさい」
むせて、省吾のものから口をはずしたことをわたしが謝ると、なぜか省吾はわたしの頭から手を離した。
省吾が手を離したので、わたしは、自分で省吾のものを喉の奥まで入れる。
省吾の太ももに力が入った。
わたしは、省吾のものを手で握り、先端に舌を這わす。
省吾が少し腰を引く。
「出してもいいわよ」
わたしは、そう言って、ぎゅっと強く握り、また口をかぶせた。
「うっ…」
省吾は小さくうめき、わたしの口に出した。
どくどくと後から後から溢れてくる。
飲んで欲しいに違いない。
昨日は、そう言っていた。
わたしは、何度かに分けてそれを飲み込んだ。
「飲んだのか?」
省吾がわたしの顔を覗き込む。
わたしは、どんな顔をしたらいいのかわからない。
省吾から顔をそむけ、立ち上がった。
(えっ?)
立ち上がったわたしのお尻を省吾がぐいと自分のほうに引き寄せた。
「俺も舐めてやるよ」
わたしは驚いた。
おじさん連中には、よく舐めまわされるが、省吾にそんなことをされるとは思ってもいない。
省吾の舌が、股間を乱暴に這った。
立ったままそんなことをされたことがない。
わたしは、壁に手をついてお尻を突き出した。
「もう…もういいよ…もう、出るよ」
わたしは、省吾から離れ、先にバスルームを出た。
髪を乾かしていると、後から出てきた省吾が、後ろからわたしの乳房に手を回した。
「だめ…ベッドに行ってて」
省吾が、すんなりベッドに向かう。
わたしは、楽しかった。
勘違いなのは知っていたが、それでも心がときめくのを止められない。
仰向けで寝ている省吾の横に並ぶと、省吾が逆になって上に乗ってきた。
省吾のものがわたしの顔の上で揺れる。
出したばかりだというのに、小さくはない。
わたしが、それを口に含むと、あっというまにまた大きくなった。
今度は省吾が腰を上下させてわたしの口を使う。
省吾の舌は、ぎこちなく、おじさんたちのそれとは比べようもない。
わたしは、省吾にコンドームをつけるように言おうと思っていたが、省吾はわたしの口から離れない。
省吾の動きが早くなった。
「うっ…うっ…」
わたしは、また、口にされるんだと思ったが、今度は直前に口から離れた。
顔だった。
省吾は、わたしの顔にこすりつけるようにして出した。
省吾が、ティッシュでわたしの顔を拭く。
「舐めてもらったのは初めてだ」
省吾が呟いた。
「やってくれなくて…」
(誰かの代わりなんだ…)
(そう。…わたしなら…なんでも。お金払ってるんだし…)
「顔、洗ってくる」
わたしは、何度も何度も顔を洗った。
(ばか…)
ホテルを出て、元の公園のところまで帰って、別れ際に省吾が言った。
「また、いいかな?」
「断らなかったの?」
わたしは、冷めてしまったコーヒーを入れ替えた。
夏海はうなずいた。
「どうして?」
「さぁ?」
「いじめられるから?」
「ううん。もしかしたら、少しはわたしのことを…って…わたしばかだから…」
夏海は、悲しい顔で笑った。
「それからも、ずっと?」
「月に1度か2度」
「いじめは?」
「されなくなった。……省吾には」
夏海が付け加えた。
「他の子にはされたの?」
夏海はうなずいた。
「しばらくなかったんだけど…省吾としてるのがばれて」
「俺にもやらせろって?」
夏海は、うなずいた。
「でも、してないの。…省吾は、いつも口だった」
「口だけ?…ずっと?」
「したのは、最後に、1回だけ・・・」
「最後?」
夏海は、ふと何かに気づいたように顔を上げた。
美菜子の追憶1-7
7.ばかだから…
高3の夏、明日から夏休みという日。
帰っているわたしの横に武夫と正志が立って、わたしの腕を両脇から抱えた。
「おい、ちょっとつきあえよ」
「何すんのよ。離して…」
「お前、省吾から金とってるんだって?」
わたしの顔を覗き込みながら、正志が言った。
(どうしてそれを?)
「中で話そうぜ」
わたしは、カラオケボックスに連れて行かれた。
部屋に入ると、わたしを真ん中にして両脇に武夫と正志が座った。
「お金やるから、俺たちにもやらせろよ」
正志は、千円札をわたしのシャツの胸ポケットにねじ込み、そのままわたしの乳房をつかんだ。
「いやよ」
わたしは、正志の手を払った。
「いいのか?…ばらすぞ」
わたしは逃げ出そうとしたが、武夫に腕をつかまれた。
「省吾とやって俺達とはできないってのか?」
わたしは、武夫に背中から抱えられ、動けない。
「省吾となんてやってない」
「うそつけ。省吾から聞いたんだ」
(省吾から?…どうして、省吾)
わたしの体中から力が抜けた。
省吾が言うはずがない。
それは、わたしが、勝手にそう思い込んでいただけだ。
2回目からは、1万5千円でいいと言った。
ホテル代と、中での飲み物・食べ物をわたしが払うと、数千円しか残らない。
省吾が1万しかないと言えば、それでもよかった。
お金をもらっているという感覚が希薄になって、いつのまにか恋人気分になっていた。
わたし、ばかだから…。
“お前、本当に誰とでも寝る奴なんだな・・・”
いつかの省吾の言葉がよみがえった。
わたしは、ソファに上半身を押し付けられた。
正志がわたしをまたいで、腰の上に乗る。
スカートがまくられた。
男達の手がわたしのショーツにかかった。
「いやーっ」
わたしは、叫び、足をばたつかせたが、その足も押さえつけられた。
武夫が、わたしの白いコットンのショーツを引っ張り下ろす。
「やめて」
わたしは泣いていたが、男達は、わたしの足を左右に広げ、わたしの股間に指を入れる。
「いや…いや…いや…いや…」
「えっちが好きなんだろ」
わたしは、首を振った。
「俺のを舐めな」
「だめ、いやーっ…やめて」
わたしが絶叫すると
バシッ
いきなり、武夫に殴られた。
「声がでけぇよ」
「カラオケボックスでやられたの?」
「口に…」
「また、飲まされたの?」
夏海は、うなずいた。
「それだけ?」
夏海は首を振る。
「その後、武夫の部屋で…」
「二人に?」
夏海がうなずいた。
「省吾が、あいつらに話したんだと思って…。どうでもよくなったの。どうせ、お金さえもらえば、誰とでも寝る女だし…」
「お金もらったの?」
夏海の頬を涙が伝った。
「でも、省吾じゃなかったの?」
夏海がゆっくりと涙をこらえながら話し出した。
「省吾の彼女、…元の彼女。省吾、その子と別れたらしいの」
「その子が言ったの?」
「その子、省吾に振られたの。で、わたしを恨んで…」
「彼がその子に言ったの?あなたのこと…」
「違うの。その子は、でたらめ言ったんだ。本当は、何も知らなくて…。同級生からお金をもらって寝る女って最低でしょ。彼女、そのくらいひどいことを言いたかったんだ、きっと…。そのくらいわたしを恨んでたってこと」
「嘘をついたってこと?」
「思いっきり最低なことを言ってわたしのことを罵ったら、その通りだったってわけ」
「えへへ」
夏海は、泣きながら…、泣きながら、笑った。
「省吾ね。土日にずっとバイトしてたらしいんだ。引越し屋さんで…。だから、部活もしてないのに筋肉もりもりだったの」
「でね、バイトバイトで忙しくて彼女はほったらかし。でも、彼女にバイトだって言ってた日にわたしといっしょだったらしいの。彼女、それを見たらしいの」
「怒るよね。普通。わたし、援交してるって噂があったから、省吾は、きっとわたしのためにお金が必要なんだろうって、あいつらに話したんだ」
「そのとおりだもの。彼女の言うとおりだもの」
「わたし、そんなこと知らないから、てっきり、省吾が言いふらしたんだと思って…。金さえ出せば誰とでも寝る女だぞって…。ばかだから…わたし、ばかだから…。省吾がわたしのためにずっとバイトしてたことも知らない大ばかだから…」
美菜子の追憶1-8
8.最後
次に会ったとき、省吾に言ったわ。
「省吾、わたしのこと正志や武夫に言ったの?」
わたしは、あおむけで寝ている省吾の顔を覗きこんだ。
「いや。…あいつらがどうかしたのか?」
「ううん。別に…」
わたしは、はっきりは言いにくかった。
「なんだよ。はっきり言えよ。気になるなぁ」
省吾が起き上がる。
「わたし、お金もらえば、誰とでも寝るし…」
「そう言われたのか?」
わたしは、うなずいた。
「お金払うからやらせろって…。省吾にはやらせてるんだろって…」
「なんで?俺、そんなこと誰にも言ってないぜ」
「でも、そう言ってたもの」
「なんだ?俺がやつらに言ったと思ってんのか?」
「だって、他に誰が知ってるの?わたしは言ってないもの」
「俺だって言ってねぇよ」
省吾は、わたしの前に座った。
「お前、まさか、あいつらともやったのか?」
わたしは、視線をそらした。
「やったのか?」
「だって、お金くれれば誰とでも寝る女だもの」
「…そうなのか」
「お前、本当に誰とでもするんだな」
省吾はわたしを押し倒し、わたしの口の中に自分のもの押し込んだ。
わたしはされるまま抵抗はしなかった。
省吾は、わたしの頭を両手でつかみ枕に押し付け、わたしの口にぐいぐい押し込む。
「ぐうぇっほっ…」
わたしがむせてもおかまいなしに省吾は喉の奥まで突き入れてきた。
「はぁぅーっ」
耐え切れずに、頭を振って、わたしは逃れた。
そしたら、省吾は、黙ってわたしの足をつかみ、大きく広げてわたしの中に挿入してきた。
省吾に挿入されたのは、それが初めて。
それまで、省吾は、わたしの口だけだったのに、その日は中に入れた。
初めてで…それが最後。
その日が最後。
「それっきり?」
夏海は、うなずいた。
「ばかねぇ」
夏海は、もう一度大きくうなずいた。
「ねぇ、夏海」
「はい?」
「彼ね、あなたに会いに来たんじゃないかな」
わたしのお店にはけっこう若い子も来るが、それでも22、3の子が、そう何度も来られる店ではない。
不器用な男と意地っ張りな女。
省吾から預かった名刺をわたしは夏海に渡した。
美菜子の追憶2-1
第2編 綾香
どこで道を間違ったのか?
それは、後になってわかること。
歩いている最中にはわからない。
ちゃんと目的地に着けたなら、
道を間違えたわけじゃない。
遠回りでも後ずさりでも…。
わたしは、工藤美菜子
飲めないお酒も飲みたいときはある。
1.家出少女
綾香がわたしのところに来て半年が経ったけど、まだ18歳の未成年。
わたしと同じ。
お酒は飲めない。
「わたし、高校に行ってたんだけど、2年の夏頃かな、先輩に呼び出されて、やられちゃったの。わたし、ちょっと派手だったし、どうも先輩の彼氏に声かけちゃったみたいで…。何度も何度も呼び出されるから、学校に行くのやめたんだ」
「やめたの、学校?」
「ううん。親がやめさせてくれなかった。学校に行けの一点張り」
「で?」
「だから、学校に行く振りしてサボった。そしたら、親が呼び出されて、なんだかんだって…教師にも親にも…。だから家を出たの」
「家出?」
「うん」
「で、彼に拾われたの?」
「ううん。最初は友達のところ泊まり歩いてたんだけど、だんだんいい顔されなくなって…。お金借りるばっかりで返さないし…。まぁ、しょうがないよね。で、出会い系ってのに書き込み始めたってわけ」
わずか半年前のことなのに綾香は、遠い昔のことを思い出すようにゆっくりしゃべった。
「おじさん。メールくれた人?」
今日は、本当に一文無しだ。
お昼にハンバーガーを1つ食べたきりで、今夜寝るところもない。
いつものように、出会い系に書き込んだ。
来たメールは、2本。
最初の人は、来なかった。
15分して、次の人らしいおじさんが寄ってきた。
「君か?」
おじさんは、周りを見回した。
「高校生じゃないのか?」
「違うよ。19だよ」
童顔だということで通すことにしている。
「ホントか?」
「嘘じゃないって…」
そうは言っても、証明するものなんてなにもない。
「そうかぁ?まぁいいか」
「ねぇ、ご飯食べに行こう。お腹すいてんだ、わたし…」
「ああ。じゃぁ、着いてきな」
「そのおじさん、車だったの」
綾香が、ぽつんと言った。
「乗ったの?その車に…」
綾香はうなずいた。
ご飯と寝るところが欲しくて出会い系に書き込む女の子はけっこういる。
それを狙っているのは、単に少女と遊びたい男だけではない。
美菜子の追憶2-2
2.ドラッグ
おじさんは、すぐにハンバーガーショップのドライブスルーに入った。
(また、ハンバーガーだ)
と思ったけど、とにかくお腹がすいていたのでなんでもよかった。
わたしが、ポテトを食べていると、おじさんが話しかけてきた。
「お前、ドラッグやってるだろ?」
おじさんのしゃべり方が怖かった。
「やってないよ」
嘘だ。
本当はやってた。
2週間くらい前に会った人に、やってみないかって言われて、やった。
前の日、寝てなくて、その日もお金がなくて何も食べてなかったし、とにかくご飯を食べてホテルのベッドで寝たかったから、なんでも言うとおりにした。
その後、何回か、そのおじさんからメールが来て、会うたびにクスリをもらった。
そのときは、前の日にそのおじさんに会ったところだった。
「嘘つけ。匂うんだよ」
「ほんとだよ。やってないって…。おじさん、まさか?」
「警察かって?…まさか。だけどな、クスリはだめだ。早めにやめねぇととんでもないことになる」
そういう話は、わたしも知らないわけじゃない。
このおじさんはいい人なんだと勝手に思い込んだ。
車は、国道まで出て、途中で海岸のほうに入った。
初めて行くところだったけど、8軒くらいラブホが並んでた。
おじさんは、部屋に入るとすぐにわたしを床に押し倒すの。
びっくりした。
そんな乱暴な感じじゃなかったのに…
うつ伏せにされてスカートを脱がされた。
「やめてよ・・・」
わたしは、足を少しばたつかせて抵抗したけど、まぁ別に本気で抵抗したわけじゃない。
乱暴にされたこともあったし、そんな本気で怖い人でもなかったし…。
「立て」
わたしは、立って自分で服を脱いで、膝にひっかかっていたショーツも降ろした。
「風呂が先だな」
恥ずかしかった。
2日間、お風呂に入ってなかったし…。
下着も汚れてたし…。
おじさんは、やっぱり優しかった。
わたしの体を、本当に丁寧に隅から隅まで洗ってくれた。
お返しにわたしも一生懸命おじさんを洗った。
年がいくつかわからなかったけど、あれもけっこう大きかった。