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広美の思惑2-1
第2章
1.お互い様
俊一が家に帰ったが、広美はいない。
料理教室に行っている時間だから当然だ。
静子と広美との3P
自分で口にした言葉だが、俊一は、もうそのことで頭がいっぱいだった。
静子のお尻と広美のお尻が二つ並んでいる。
(どうすればいんだ?)
どっちかとしかできない。
(なんか道具が要るな)
しかし、それにしても元気だ。
自分でも驚くほどだ。
昨日2回、起きてすぐに1回、今ももうびんびんに張り切っている。
思わず、手がそこに行く。
今日は、ビデオの助けはいらない。
静子とのセックスを思い返しながら、俊一は右手を動かした。
わずか数回、手を動かしただけで放出した。
こんなものだ。
男は、女をいかせたいと思うからがまんするのだ。
自分で出したいだけなら、ほんの数分で十分だ。
ただ、さすがにこれはやりすぎだったようだ。
俊一は、ソファに座ったまま眠ってしまった。
メールの着信音で目が覚めた。
静子からだ。
“奥さんと、お昼して、今、うちにいるわ。キスしたわよ、奥さんと…。驚いた?彼女ねぇ、今シャワー浴びてるところ。これからわたしもいっしょに入るとこ。じゃぁ、また後でね”
俊一は、目を疑った。
(ほんとに?広美が…)
静子の冗談かもかもしれない。
こんなメールを寄こして、当の広美が帰ってきたりして…
そうは思いながらも俊一は携帯から離れられなくなった。
したいことは山ほどあったが、もう何も手につかない。
「飯でも食うか」
俊一は、料理が得意だ。
休みの日は、広美ではなく、俊一が食事を作る。
それが、広美が料理教室に通い始めた理由でもある。
といって、一人だし、なにか手の込んだものを作る気には全くならない。
(カップめんでいいか)
お湯を沸かして、注いで3分。
テーブルの横には携帯が置かれている。
待ってるのは、カップめんの出来上がりなのか、それとも…。
30分くらいたって、メールが来た。
コメントなし。
画像が一枚。
俊一は、その画像に見入った。
まちがいなく静子のベッドだ。
服は着ているが、そこに広美が寝そべっている。
本当に、広美は静子のマンションにいる。
コメントを入れる時間がなかったのだろう。
静子と広美との3Pが現実味を帯びてきた。
「どう?おどろいた?」
静子から電話が入ったのは、2時間後のことだ。
「ああ。広美は?」
「さっき、帰ったわ」
「どこまでいったんだ?」
「それは、言えない」
急に静子がもったいぶる。
「それよりね。彼女に教えといてあげたの」
「なにを?」
「わたしとのことがばれないように、わたしとした日は、ご主人の言うとおりにしなさいって」
「どういうこと?」
「男の人って、浮気をしたその日は、どんなに疲れてても奥さんを抱くんだって、なにかに書いてあったから、その受け売り」
「なるほど、レズも浮気か」
「そういうこと。今日は、彼女とできるわよ」
「あっ、そういうことか?」
俊一はやっと静子の言っていることを理解した。
「ご主人の言うとおりにしなさいって言ってあるから…。じゃぁ」
(なんでも俺の言うとおりか…)
俊一の妄想は際限なく膨らんでいった。
(お尻でしてみようか…いや、いくらなんでもそれは…)
キッチンで夕飯の準備を始めた広美のお尻を見ながら俊一は、妄想の中にいた。
(第一、なんて切り出せばいいんだ)
たまねぎを刻みながら、広美のお尻が小刻みに揺れる。
(今、行ってキッチンでやっちゃうか)
今日は、休む暇なく俊一のペニスは立ちっぱなしだ。
「もう少しかかるわ。先にお風呂に入る?」
「ああ。そうするよ」
無意味に股間を膨らませているのもみっともない。
俊一は、現実に戻って風呂に入ることにした。
(しかし、静子とすぐに寝るか?)
根本的なところにようやく気づいた。
(もしかして、広美…、レズ?)
そうかもしれないと思った。
彼女の方から求めてきたことは一度もない。
それなのに、会ってすぐ、今日の今日、静子とは…
(女同士だ。キスなんて、そんな簡単にできるもんじゃない。経験が無ければ、すぐに受け入れられるもんじゃないだろう)
経験があるんだと思った。
(レズなのに、俺と結婚したのか?どうして…)
(結婚はしたが、その女のことが忘れられないっていうパターンか?で、目の前に現れた静子と過去を再現したくなった…)
際限なく膨らんでいた妄想の方向が変わった。
(レズも浮気か?)
ぴんと来なかったことが、今ははっきりと理解できた。
広美にとって、自分は一番ではない。
相手が、男だろうと女だろうと、それが現実だ。
今日はなんでもできるなどと浮かれている場合ではない。
(そうか。そういうことなら…)
「飲むか?」
食事の後、俊一は、広美にビールを勧めた。
広美はお酒がダメだ。
飲めないわけではないが、飲むとすぐに体が真っ赤になる。
普段なら、俊一が進めても飲もうとはしない。
「ええ・・・ありがと」
広美は、渡されたコップを握った。
(飲むのか?)
俊一は、コップにビールを注ぐ。
広美は、それをすぐに口に運んだ。
そのまま、コップの半分くらいを一気に飲んでしまった。
「ふーっ」
なぜか妙に色っぽい。
「おいで」
広美をベッドに誘う。
広美が、黙ってついてきた。
あまりの素直さに俊一のほうがとまどった。
(それでもいいか)
浮気しててもいい。相手は静子だ。
(お互い様じゃないか)
さっきまでのもやもやは消えてなくなった。
俊一は横に並んだ広美の肩を抱いた。
広美が自然と俊一の胸によりかかる。
(しかし、静子は…魔女だな)
俊一はパジャマのボタンをはずし広美の乳房に直に触れる。
広美は目を閉じて動かない。
指で乳首をつまむ。
反応はない。
俊一は、広美の頭を下に押しやる。
舐めろということだ。
舐めてくれということばがなかなか口にできない。
広美は察して、俊一のものを握った。
広美の手の中でそれは、だんだん大きくなっていく。
俊一が、お尻を浮かし、パジャマを脱ぐと、広美は、俊一のものにすぐに口をかぶせた。
「お尻を見せて」
広美は、俊一のものを咥えたまま、身体を回転させて、俊一の顔をまたぐ。
俊一の前に広美の股間が全開だ。
俊一は、自分の顔をまたいだ広美の足を抱えるように外から手を回し、広美の股間を左右に広げて、舌を伸ばす。
クリを舌先でたたき、襞に沿って、肉壷の中に入れ、さらにアナルへも差し入れる。
舌でアナルを刺激しながら、指でクリを弄った。
俊一のものを舐める広美の舌の動きがときどき止まる。
「ああ・・あ・・・・」
やっと広美があえぎだす。
俊一は身体を起こした。
広美は、俊一にお尻を向けたままだ。
その広美のお尻を俊一は両腕でしっかりと抱えた。
ぷよぷよしたお尻だ。
広美のお尻は俊一のお気に入りだ。
俊一は広美に挿入した。
「うっ…あああ」
広美が背中をのけぞらせる。
いい眺めだ。
ぐいっと突く。
「あっ…ああ」
いい声だ。
ぐいぐい突いた。
「あっ…あっ…あっ…」
突かれるたびに広美は声をあげる。
「ああ・・・あああ・・あああ」
広美が前に突っ伏した。
(やってみるか)
俊一は、今度は場所を変えた。
「あっ…」
広美も俊一の意図に気づいたはずだが、何も言わない。
(いいのか?アナルだぞ)
俊一は、ゆっくりと先端をねじ込む。
「あっあっ・・・だめ、ゆっくり…」
広美の意外な言葉に俊一の動きが止まった。
(いやじゃないのか?)
「いいのか?」
「ええ・・・・でも、ゆっくりね・・・」
俊一は、べちょべちょになっている広美の愛液で丹念にアナルの周りを湿らせ、少しずつ先端を埋めていく。
少しずつ、少しずつ…。
広美は足を大きく開き、お尻だけをちょこっと浮かす。
それでも、痛いのか
「うっ・・・・・うっ・・・・」
俊一のものが、少し入るたびに広美が、小さくうなる。
なんとか根元まで収まったが、俊一は動かない。
「ふーっ」
広美が大きく息を吐いた。
(だいじょうぶなんだな)
俊一が動き出した。
「あっ・・・ああ」
もう、痛みをこらえる声ではない。
俊一がゆっくり前後に動く。
大丈夫だった。もう痛くはない。
広美の背中に乗った俊一の腕が、脇から広美の乳房をまさぐる。
広美は、少し上体を浮かし、俊一の手が入りやすくする。
上に乗られて潰されて、背中からぎゅっと抱きかかえられて圧迫される。
広美の好きな形のはずだ。
「ああ・・・あああ・・・・」
広美の声が高まる。
「うっ・・・」
予告もせず俊一は広美の中に放出した。
広美の思惑2-2
2.玄関
次の日、俊一は静子に広美のことを話そうと思ったが、関係ができてしまうと、かえって話がしにくいものだ。
会議だ、来客だで結局、静子と話しをする時間も無かったので静子が帰る時間に合わせて、俊一は静子の後を追った。
静子のマンションは、駅の反対側だ。
駅までは、同じ道になる。
会社を出て、すぐに静子に追いついた。
「ごめん。広美のことを話そうと思ってたんだけど、何かばたばた忙しくって…」
「どうだった?広美さん」
静子も気になっていたのだろう。
「静子さん、すごいな。あんな従順な広美は初めてだよ」
「そう?よかった」
「お尻にしたんだ」
「お尻は、初めて?」
「もちろん。指を入れたことも触ったことも無いよ」
「痛がらなかった?」
「ちょっと痛がってたけど、いやがらなかった」
「そう。…よかった?」
「もちろん。でも、本当に驚いたよ。いったいどんな魔法?」
「魔法?」
静子は、さっと周りを見回す。
「こんなよ」
静子が俊一の股間に手を当てて軽く俊一のものを握った。
「おいおい。そんなことしたら、したくなっちゃうだろ」
冗談半分だが、その気はじゅうぶんだ。
「いいわよ。うちでお茶でも飲んでく?」
「そう?いいの?」
「ええ」
「じゃぁ、先に帰ってて。何か買っていく」
「待ってるわ」
「あっ」
先に歩き出した静子を俊一が呼び止めた。
俊一は、静子の耳元で小さな声で囁く。
「玄関でしたい」
「すけべ」
また、静子が俊一のものを握った。
俊一は、コンビニで缶コーヒーと紅茶、ショートケーキを買って静子のマンションに向った。
玄関でしたい。
ずっとそう思っていたが、広美には言えずにいた。
今日は、それができる。
妄想が膨らむのに合わせるように股間のものも大きく膨らんだ。
買い物にはそれほど時間はかかっていない。
歩くのは俊一のほうが早い。
マンションの玄関に入る静子の背中が見えた。
追いついてしまっては意味がない。
俊一は、わざと時間をかけてゆっくり歩いた。
静子の部屋。
チャイムを鳴らす。
「開いてるわ」
静子の声が、すぐドアの先で聞こえた。
ドアを開けると、玄関に静子はいた。
(うっ…)
俊一は、驚いてドアを開けたままそこに立ち止まった。
玄関に生のお尻を向けて、静子四つんばいで俊一を待っていたのだ。
「ドアを閉めて」
静子の声にようやく俊一は、中に入ってドアを閉めた。
静子は、前から手を伸ばし、自分の股間に指を当てていた。
「見てていいかい?」
俊一は、静子のお尻の前にしゃがんだ。
「すけべ」
「僕もそう思うよ」
「嫌な人」
話をしながらも静子の指は小刻みに動く。
もう眺めている場合ではなかった。
俊一は立ち上がり、トランクスもろともズボンを下ろした。
大きくなりすぎてとてもファスナーを降ろして引き出せる状態ではない。
「舐めてくれ」
静子には平気で言える。
静子は、こちらを向き、ぺったりと床に座って俊一のものを舐め始めた。
(ああ、玄関でフェラチオだ)
俊一は、思いが先行して過敏になっている。
静子の舌だけでもう達してしまいそうだ。
(ああ、だめだ。まずい)
静子の口に未練はあったが、自分だけがいってしまうわけにはいかない。
俊一は静子を元のように四つんばいにさせて、後ろから挿入した。
(静子は、中でもいいんだ。だいじょうぶだ)
これだけ興奮していると、自覚無く先走って放出してしまっていることがある。
中でもいいというのは有り難かった。
(でも、最後はやっぱり口がいいな)
俊一は、自分が長くは我慢できないことを知っていた。
(いっきにいかせなきゃ)
体勢的にはきつかったが、俊一は、右手を静子の脇のほうから股間に伸ばし、静子のクリを指で刺激しながら、ゆっくり深く突き、浅く戻してすぐまた強く押し込んだ。
早くは動けない。
早く強く突いているように感じさせながら、静子の反応を伺う。
「あっ…あっ…あっ…」
静子のあえぐ声が、徐々に高まっていく。
ドアは閉まっているが、声は外にも漏れるはずだ。
“開いてるわ”と言った静子の声はドアの外でちゃんと聞こえた。
(外に聞こえてもいいのか?…スケベな女だ)
俊一には、まさに理想的なスケベな女だった。
「出すぞ。静子」
「ええ。出して…出して、いって」
「あっ…あっ…はっ」
俊一は、最後に激しく深くついてそこでとどまった。
いまにも飛び出す、その寸前でこらえる。
(…ああ、もうだめだ)
俊一は、肉棒を抜くとそれを強く握り締め、静子の顔のほうに回る。
「口をあけて」
静子が口を大きく開けた。
俊一は、静子の口に先端を入れると、ぎゅっと握り締めていた手を緩めた。
(あっ…)
俊一のものがどくどくと脈打つ。
静子は、それをすべて口で受けて、飲み込んだ。
「静子さん」
「ん?」
玄関でしたことはあるのかと訊こうとして、やめた。
そんなこと訊いてどうする?
「広美は、レズかなぁ?」
別のことを聞いた。
「どうだろう?」
「女の人に誘われて、その日のうちにってのは、以前に経験がないとできないんじゃない?」
「そうかなぁ。初めてでも俊一は、わたしとしたでしょ」
「そりゃ、僕は男だから…」
「男だ女だって、わたしは、あまり気にならないわ。自分じゃレズじゃないと思ってるし…」
「静子さんは、そうかもしれないけど」
「静子でいいわ。さんは要らない」
「ごめん」
「あやまらなくてもいいけど…」
「静子」
「ん?」
「で、広美はレズだと思う?」
「違うんじゃない。入れて欲しいって感じだったもの」
「ふーん」
「だから今度は、道具を使おうかなって」
「バイブ?」
静子はうなずいた。
「ねぇ」
「ん?」
「また、奥さん、誘っていい?」
「いいよ。いつでも」
「今度、縛ってもいい?」
「縛る?…いいけど…静子、縛れるの?」
「まぁね。きつくはしないわ。だからだいじょうぶ」
「縛られたことはあるの?」
「そんなこと訊かないで」
「縛り方を教えてくれる?」
俊一は、縛りには興味がある。
緊縛写真を初めてみたのは中学生のときだ。
初めてオナニーをしたのもそのときだ。
「いいわよ」
静子は笑った。
広美の思惑2-3
3.キッチン
「ただいま」
「遅かったわね」
出迎えた広美は、風呂上りなのか、まだ髪が濡れていた。
「ああ、ごめん。連絡しなくて…」
浮気なのだが、広美も同様だと思うと、俊一にやましさはない。
「夕飯は?」
「何かある?」
「食べて来なかったの?」
「ああ」
静子のところでは、持って行った缶コーヒーを飲んだだけだ。
「すぐできるけど…そのあいだにお風呂にでも入る?」
「ああ」
静子のところでシャワーを浴びたが、まさかそう言うわけにもいかない。
広美がキッチンに向うと、俊一はようやく服を脱いだ。
何があるというわけではないが、ついさっき静子とセックスしたばかりだ。
女の匂いがしないとも限らない。
帰りにシャワーを浴びたので石鹸の匂いがするかもしれない。
それも不自然だ。
縛り方を教えてくれというと、静子は、実際に縛らせてくれた。
太っているわけではないが、縛ってみると、肉の中に縄が食い込んだ。
ぎゅっと絞った静子の乳房を思い出すだけで、俊一の肉棒がいきり立つ。
(いけねっ)
どうも風呂では思いがすぐそっちに向ってしまう。
俊一は妄想を中断し、すぐに風呂から出た。
「ねぇ、明日なんだけど…」
風呂から出た俊一にキッチンから広美が話しかけた。
「料理教室でいっしょになった人に夕飯を招待されたの、行っていい?」
「ああ」
もちろんOKだ。
(行って縛られて来い)
俊一は、今すぐでも広美を縛りたかったが、今日縛るわけにはいかない。
キッチンで包丁の音がする。
中を覗いた。
風呂上りの広美は、パジャマ代わりの、俊一のスウェットを着ている
肩が落ちてだぼだぼだが、そう長くはない。
前かがみになった広美のお尻が今にも見えそうだ。
俊一は、バスタオルを腰に巻いたままの格好でキッチンに行き、広美の後ろに立った。
「遅くなるのか?」
驚かせる気はない。
俊一はわざと声をかけた。
「さぁ、そんなには遅くならないと思うけど、夕飯は、何か自分で作ってね。きゃっ」
広美が言い終わらないうちに、俊一の手が、広美のお尻を捲り上げた。
「いや、危ない」
俊一は、広美のショーツをくるっとひざまで落とし、広美のお尻の正面にしゃがみ、後ろから広美の股間に顔を埋める。
「だめだって」
そう言いながらも、広美は足元に落ちたショーツから、自分で足を抜いた。
キッチンでセックスするのは新婚当初以来だ。
すぐに挿入しようとしたが、広美はまだじゅうぶんに濡れていない。
俊一は、自分のものを握り、その先端を広美の肉壷の周辺に擦りつけ刺激し始めた。
先端で、襞を掻き分け、それをクリトリスに押し付けてこする。
さらに、後ろに引いて、今度はアナルの周辺でぐりぐりと穴を押し広げる。
広美がシンクのヘリに手を掛け、お尻を大きく後ろに突き出してくる。
(欲しいのか?)
「ここでしていいか?」
いつもなら無言だが、今日は、なぜか口にしたかった。
「うん」
「お尻より前がいいか?」
「前がいい」
ただ、することを口にしているだけだが、たったこれだけのことで俊一は激しく昂ぶった。
ゆっくりと挿入していく。
「あ・・・ああ・・あ・・・」
挿入していく最中にあえいでくれる女がいい。
自分を待っていてくれたような気がして、男はそれで嬉しくなる。
(嘘みたいだな…)
つい何日か前まで週一回だったのだ。
この変化は何だ。
答えは静子だ。
広美に対する行為が、だんだんと激しくなっているのは、静子に対する対抗心なのかもしれない。
あたりまえのセックスでは、静子に勝てない。
そんな気持ちもないわけではなかった。
狭いキッチンは、異常に明るい。
俊一は、広美のスウェットをもっと上までたくし上げ、背中から手を回して広美の乳房をぎゅっと鷲づかみにした。
「あん…」
静子に教わったのは、縛り方だけではなかった。
嫌がられないためには、最初は、痛みは瞬時に解放してやることだと静子に言われた。
「痛みは痛みで、快感じゃないのよ」
「痛みがいいっていう人もいるんだろ?」
「誰もがみんなそうだとは限らないでしょ」
「ああ、そうか」
「一回、縛ってそれっきりじゃ、つまんないでしょ?」
「そうだね」
俊一は、縛ることしか考えていなかった。
言われてみれば、そのとおりだ。
縛ってみて、痛かったら、次はいやがるだろう。
そうなったら、それまでだ。
夫婦だ。
いやがる妻を無理矢理縛るわけにはいかない。
「痛みだけが長く続くと、普通の人は、まいっちゃうわ。だから、ぐんぐん快感が押し寄せてくるときに瞬間的な痛みを繰り返していくの。場所も変えたほうがいいわね。そうすれば、やがて痛みが快感になる」
静子は、そう言った。
俊一は、広美の乳房をぎゅっと握り締めると、すぐに放し、今度はお尻の肉をつかんだ。
「あん…」
きつく握られれるたびに、ぴくっと身体を震わせて声をあげていた広美の反応が、場所が変わるにつれて、だんだん鈍くなる。
「ああ・・あああ・あああ・・いい・いい・・」
あえぎ声は、俊一の行為とは無関係に連続するようになった。
広美の濡れ方が異常だ。
こんな大量なのは初めてだ。
溢れるほどの愛液のせいか、だんだん俊一のものへの圧迫感が薄れてきている。
ただ、それは広美のせいばかりではない。
俊一は、ここ数日は、毎日2回以上セックスしている。
今日も2回目だ。
そのせいですぐには達しないが、逆に長時間の持続が難しくなっている。
射精と勃起は別問題だ。
ふにゃふにゃでも射精はできる。
俊一は、自分でも自分のものがいくぶん柔らかくなっていることがわかった。
萎えてしまっては、元も子もない。
(ああ・・・もうだめだ。出すぞ)
広美の口に出したかった。
こんな明るいキッチンで立ったままバックでやってるんだ。
なんでもありだ。
俊一は、自分にそう言い聞かせた。
「いくよ」
「いいわ。いって…いって」
“最後は痛みと共に…”
これも静子の教えだ。
俊一は、広美のお尻の肉を両手でつかんだ。
「あああああ・・・・」
痛みをこらえるうめきではない。
指が食い込むほど強くつかんで、激しく突いた。
「ああああああぁぁぁぁ」
こらえられる限界まで突いて、さっと引き抜くと、広美を自分のほうに向かせ、しゃがませる。
俊一は、右手で広美の両腕を持ち上げ自分の胸の前で抱え、左手を広美の後頭部に当てて、広美の口に自分の肉棒の先端を押し付けた。
広美の口が開く。
(よぉし…)
拒否はされなかった。
俊一は、その口に突き入れた。
もう我慢する必要はない。
2、3度広美の口で前後させただけで俊一は放出した。
広美の思惑2-4
4.ベランダ
「どう?広美とうまくいってる?」
会社を出たところで、横に寄ってきた静子が話しかけた。
呼び方が、奥さんから広美に変わっているが、俊一は、気にならない。
「ああ。いい感じだ。このあいだまでがうそみたいだ」
「そう?よかった」
「今日、縛りだね」
「ええ。そのつもり」
「広美を見て、縛ってもだいじょうぶだって思ったの?」
「だいじょうぶかどうかわからないけど、縛りたいとは思った」
「いつから?」
「このあいだ、料理教室でお話したとき…」
「まったく不思議な人だね」
「何が?」
「ふだんは縛られる側だろ」
「そんなことないわ。Mな男の人ともするのよ」
「そうなんだ?わたしの足をお舐め…とか?」
「そう。そんな感じ。足こきも得意よ。今度やったげようか?」
「遠慮する。僕は口のほうがいい」
駅に着いた。
「あのさ、写真撮って送ってよ」
「広美が撮らせてくれたらね」
「じゃぁ、広美をよろしく」
「はい。…あっ、そうそう、痕が残るかもしれないから、彼女、今日は拒否するかも」
「了解。部屋を真っ暗にしとくよ」
自分だけというのも、いいものだ。
俊一は、風呂上り、バスローブのままでずっとテレビを見ていた。
見ているというより、つけてあるだけだ。
さっきからずっと、今頃行われているだろう静子と広美のプレイが脳裏に浮かんでくる。
縛られた広美のあそこに静子がバイブを当てている姿を想像して、俊一の肉棒が勢いよくバスローブの前をはだけて突き出てきた。
自然とそこに手が伸びる。
ぎゅっと握って、軽く上下させる。
今日も広美とするつもりなので、今、ここで自分で出す気はないが、自制がきかない。
さらに握る力が強くなり、手の動きも早くなる。
(あーっ、ばか、何やってんだ、俺)
すんでのところで思いとどまった。
(帰ってきたら…)
“痕が残るかもしれないから、彼女、今日は拒否するかも”
静子の言葉を思い出した。
(どうしようか。部屋を暗くしておくには…)
携帯がなった。
静子からのメールだ。
“今、帰ったわ”
写真が一枚
背中で腕を縛られた広美が、お尻を突き出している。
股間は二本の縄で隠れていた。
(ほーっ、写真も撮らせるのか…)
自分で頼んでおきながら、なにか胸に重いものが乗ったような感じを覚えた。
(これが本性か?)
今まで自分が接していたのは、猫をかぶった広美で、実は本性はこうなのかもしれない。
そんなふうに思えてきた。
(目覚めたのか?それとも、隠してたのか?)
隠していたとしたら…
“痕が残るかもしれないから、彼女、今日は拒否するかも”
静子の言葉がひっかかった。
“拒否”
そう言えば、先週までは、よく拒否されていたのだ。
具合が悪いから…
彼女はそう言っていたが、次の日は、普通に会社に行った。
(痕がついてたのか?…だれと?…な、わけないか)
さすがに、自分でも考えすぎだと思って、そこで辞めた。
(まぁ、とにかく、気を遣わなくてもいいってことだ)
これが広美の本性だと感じた俊一は、少々いやがられても、強引にやってしまえという気になっていた。
「ただいま…あれ、寝てるの?」
俊一は、居間の明かりを消して、テレビをつけたまま寝たふりをしていた。
「ん?…おかえり」
「電気つけようか?」
「ん?いいよ。こっちに来て」
「何?」
広美がソファで横になっている俊一の横に来ると、俊一は寝たまま手を伸ばし、広美を抱き寄せる。
「何?」
広美が俊一の上に乗った。
「おかえり」
俊一が下から広美にキスをする。
「ただいま」
今度は広美が上からキスをする。
俊一の舌が広美の口の中に入っていく。
手は、広美のスカートをたくし上げ、パンティーの中に押し入って、直接広美のお尻を撫でた。
指が、広美のアナルをとらえる。
「ああん。だめ」
俊一は広美の手をひっぱり、自分のペニスを握らせた。
すでに固く大きい。
広美は、それをぎゅっと握る。
「舐めて」
言える。広美には言えなかったことばが言えた。
広美は、俊一の上から降り、ソファに座りなおした俊一の足のあいだで床に座って俊一のものを舐めた。
服を着たままの女に舐めさせるのは、奉仕させてるような気になって、俊一は好きだ。
俊一は手を伸ばし、広美の服を脱がせていく。
「立って」
広美を目の前に立たせ、スカートを脱がし、後ろを向かせて、パンストとショーツを脱がした。
部屋はテレビの明かりだけだ。
明るくはないが、見えないわけではない。
広美を裸にすると、テーブルに手をつかせ、後ろから突き入れた。
「ああ…」
広美もじゅうぶんに濡れている。
いきなり、広美の上体が揺れるほど激しく揺さぶりながら突いた。
「ああ・・あああ・ああ・」
広美が髪を振り乱す。
いい眺めだ。
(さて、そろそろ)
俊一は、広美の骨盤の辺りに手をやり、お尻をぐいっと自分にひきつけて、少しずつ前へ前へと歩き出す。
押された広美は、仕方なく前に前に移動する。
テーブルの脇から窓に向かって、歩く。
カーテンが開いていたことに広美は、やっと気づいた。
「何?どうするの?」
カーテンの開いた窓まで来た。
俊一は、広美を窓に押し付けた。
「いや。外から見える」
夜、部屋の明かりを消せば、まず外からは見えない。
ここは、マンションの5階。
街灯の明かりも通りの車のライトもこの5階の窓までは照らせない。
窓にへばりついた弥生を俊一は下から上へと突き上げる。
裸の乳房が窓ガラスに触れて冷たい。
「ああ・・ああ・・・あ・・」
広美は、体全体を窓ガラスにぴったり密着させる。
(やっぱり…こういうのが好きなんだ)
「外に出るぞ」
「えっ、うそ」
俊一は、ベランダに通じるその窓を開けた。
「やっ。だめよ。だめ…」
広美は今度はかなり頑強に抵抗したが、俊一は強引だ。
バックから挿入したままの姿勢で広美をベランダに押し出した。
広美はベランダの手すりを両手で握り、お尻突き出し、極力姿勢を低くして、黙った。
さすがにここで声を出せば、わざわざ人を寄せるようなものだ。
「ふーっ…ふーっ…ふーっ」
広美はうつむいて短く息を吐く。
「うっ…」
もっと長く辱めたかったが、そうもいかない。
俊一は、広美のお尻に放出した。
「シャワー浴びるか?」
広美をベランダから中に引き戻し、広美のお尻をティッシュで拭きながら言った。
「うん」
「洗ってやろうか?」
「ううん。いい」
広美は、部屋の明かりをつけることもなくバスルームへ向った。
先に寝てやったほうがいいに違いない。
俊一は、そのままベッドルームに向った。
広美の思惑2-5
5.目隠し
1週間、静子は用があると言って、俊一が部屋に来るのを拒んだ。
別に妻でも恋人でもない。
何度もそう自分に言い聞かせたが、俊一はイラついた。
嫉妬しているわけではない。
もともと人妻だ。
そのへんはわきまえているつもりだが…。
ようやく静子が応じた。
「会ってくれないんで振られたかと思ったよ」
「ごめんなさい。わたし、他にも仕事してるの」
話しながら、俊一は静子の服を脱がしていく。
「仕事って…夜に?」
「ええ」
「何してるの?」
「あら、気になる?」
「ああ、ごめん。でも、気になる」
「AV女優」
予想もしない答えが返ってきた。
「ほんとに?」
「あはは、嘘よ。信じた?」
「うん。ごめん。マジかと思った」
「主人が来てたの」
「ご主人が?」
「主人や主人のお友達やぜんぜん知らない人や」
「ぜんぜん知らない?」
「うん。主人が行く飲み屋でバイトしてる学生さんとか」
「一度に大勢っていうこと?」
「そういうときもあるわ」
「ご主人も?」
「ええ。あの人が連れてくるんですもの」
「大勢が好き?」
「さぁ、どうかな…。人数は関係ないわ」
静子は、話を打ち切るように俊一のものを咥えた。
「静子、縛っていいか?」
「いいわ」
俊一は、静子を床に座らせ、静子に教わったように縛っていった。
縄をきゅっと絞るとそれが肌に食い込む。
縄と縄の間の肉が盛り上がって朱を帯びる。
「広美は、縛ったの?」
「ううん」
「どうして?」
「どうしてって…」
「嫌がらないと思うけど…」
「そうなんだろうけど…。なんか、言い出しにくくて…」
「わたしには言ったわ」
「静子にはなんでも言える」
「ほめてるつもり?」
「そのつもりだけど…」
「そっか。じゃぁ、まぁ、そういうことにしておきましょうか」
「あん…」
俊一が静子の乳房をぎゅっと搾りあげる。
「痛い?」
「そりゃ、痛いわよ」
「ゆるめようか?」
「ばか」
「静子、立って…」
手を背中で縛られているので、なかなか立ち上がれない。
俊一に持ち上げられるようにして静子は立ち上がった。
「どこ行くの?」
俊一に押されて、静子は訊いた。
「ベッド」
俊一は、静子をベッドに座らせ、そのまま上体を押す。
静子はお尻を高く突き出して倒れる。
この眺めがいい。
静子のお尻が、ゆっくり揺れる。
俊一は大きなお尻が好きだ。
静子のお尻は申し分ない。
思わず俊一は静子のお尻の肉ををぎゅっとつかんだ。
ベッドの脇にアイマスクが置かれていた。
「静子、目隠しされてたの?」
「ええ。目隠しして裸で待ってろって…」
「目隠しして待ってたのか?」
「ええ。おかしい?」
「いや。…怖くないのか?」
「怖いわ」
静子はそれを平然と言う。
「3人だったよね」
「ええ」
「どれがご主人のかわかった?」
「わかるわよ」
「へぇーっ」
俊一は、正直、驚いた。
「僕のもわかる?」
「あそこに入れてくれればわかるわ。たぶん…」
「口やお尻じゃだめなのか?」
「口もお尻も突き当たらないでしょ…」
「なるほどね…、じゃぁ、突き当たるほうに入れるよ」
俊一は、縄の食い込んだ静子の肌を見ながら、いつもとは違ったリズムでときどき突く方向を変えながら静子の反応をうかがった。
自分以外の他の男と比べられているかもしれないと思う。
俊一は自分が静子の他の男達に敵ってるはずがないと思う。
静子は、人数じゃないと言った。
たぶん、テクニックでもないんだろう。
自分のどこがいいのかわからないが、静子は、気持ちよく反応してくれる。
俊一は、静子を横向きに寝かせ、静子の片足を自分の体の前で抱き、足を大きく開かせた。
横向きのこの姿勢が、俊一は一番好きだ。
奥の奥まで挿入できる。
俊一が、ぐいぐいと奥へ奥へと突き上げると、静子が声をあげた。
「ああ・・あああ・・・あああ・・・」
俊一は、静子の乳房に指を立てた。
「あっ…ああああ」
俊一に乳房をつかまれて、静子の体が丸まる。
「静子。出すぞ」
「いいわ。出して」
「どこがいい?」
「どこでも…ぁぁ…いい、いい…好きなとこ」
「口だ」
「出して…口に、出して…」
「うっ」
俊一は、今にも放出する寸前に静子からはなれ、静子を仰向けにして、その顔をまたいだ。
静子が口をあけて待つ。
俊一は、静子の後頭部に手をやって、静子の頭を持ち上げ、その口に差し入れた。
さっそく静子の舌が絡みつく。
俊一は、ぐいっと押し込み、小刻みに何度も何度もそれを静子の口で前後させる。
「ふふぁぁああ」
静子が口をめいっぱい大きく開けて待つ、そこへ俊一は放出した。
「あなたは、口でもわかるわ」
静子の口から、俊一が離れると、静子がそう言った。
「味か?」
「ばか」
(見えなくても誰だかわかる…。広美もわかるかな?)
何気なく思ったことだったが、ふと、それが気になった。
(わかるのか、本当に…?)
「静子」
俊一は、静子の縄をほどきながら、訊いた。
「ん?」
「もし、ご主人じゃなくて静子が知らない初めての男だって言われて、目隠しされてたら…それでも、ご主人だってわかる?」
「どうだろう?いつものようにしてくれたらわかるかもしれないけど、もし、別人のようにされたら、わからないかも…」
「そう?」
「どうしたの?」
俊一は、まだ目隠ししたままの静子の耳元で囁いた。
「いいの?そんなことして…」
「ああ」
「広美がそれをOKするってことは、他の男に抱かれたいってことよ」
「そうだな」
「いいの、本当に?」
「ああ」
「わかったわ。でも、期待しないでね。だめかもしれないから…」
「それならそれでいいんだ。そのときは、うちにお前を呼ぶよ」
「そう?それもいいわね」
静子にキスをしようと俊一が顔を近づけるのを静子はさりげなくかわした。
「だめよ。あなたのが口に残ってる」
静子は、バスルームへ向った。